北斗七星の「ひしゃく」の先から2番目の星のそばに、こんな天体が並んでいます↓
【M97&M108】
キヤノンEOS Kiss Digital X + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡(F2.8) ISO800
総露出時間50分(5分×10コマ加算) 赤道儀架台使用(恒星追尾)
[新潟県魚沼市横根にて2010年5月8日撮影]
どちらもメシエ天体」であり、右上の横に伸びた姿の方がM108銀河、左下の丸い姿の方が
惑星状星雲M97です。両者の見かけ上の間隔は満月の直径の約1.6倍で、天体望遠鏡による
低倍率観察では同一視野内にとらえることができるほど接近しています。しかしながらM108は
4500万光年の彼方にある渦巻き銀河である一方、M97は我々がいる銀河系内にある天体で
太陽系からの距離は2500光年と桁違いに近く、奥行き方向にはかなり離れています。つまり、
この2天体は地球から見てたまたま同じ方向に見えているに過ぎません。これらがほぼ同等の
大きさで見えているというのも単なる偶然ですが、星撮り屋達にとっては絶好の被写体として
親しまれています。
ところでM108銀河の細長いイメージを見ていると、何となく「かつお節」を連想してしまいます。
その拡大画像はこちら↓
撮影光学系の焦点距離が500mmと短いため内部構造は捉えきれてませんが、意外とカラフル
な印象です。実体は我々の銀河系と同じような渦巻き状をしていることが分かっていますが、
その円盤をほぼ真横から眺めているため、細長い姿になっているのです。
一方、M97は「ふくろう星雲」というニックネームが付いています。その拡大画像はこちら↓
こちらは見事なまん丸形状です。その内部には2つの暗部があって、確かに「ふくろう」の顔
のような感じに見えます。これも偶然な訳ですが、自然の造形には驚かされてしまいますね。
で、この星雲は、ど真ん中にポツンと写っている星が死を迎え、周囲へのガス放出により形成
されたとされ、青緑色は主に酸素が発している特有の光らしいです。火も無い宇宙空間でガス
が青く光ってるっていうのはちょっと不思議な感じがしますね。なぜ青いのかは量子論で説明
がつくんだそうですよ。
さて、夜空に見える「ふくろう星雲」にちなんで、こんな曲をどうぞ↓
1981年に全米6位になったヒット曲、リトル・リバー・バンドの "The Night Owl" です。
オーストラリアのバンドで70年代後半から80年代前半にかけて、ヒットチャートの常連に
なっていました。特にコーラスが素晴らしく、いわゆるウエストコースト・サウンドに近い
雰囲気があったため、米国ではウケが良かったんでしょう。この曲は何といっても出だしの
ツイン・ギターにシビレます。ボーカルが入ってからの展開もカッコイイのなんのってもう。
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