あっサモトラケのニケ!
7月2日(月)AM9:08 ルーヴル美術館
前日にムダに動き回ったおかげで、若干機動力がよくなった私達。
8時ぐらいにはホテルを出発し、メトロ1号線パレ・ロワイヤル・ミュゼ・ド・ルーヴル駅へ直行。
もうルーヴル正面のピラミッドは体験しているので、今日は早く入館すること重視で
地下を目指します。(ルーヴルの正面ピラミッドと地下の逆ピラミッドはこちら)
パレ・ロワイヤル・ミュゼ・ド・ルーヴル駅から行くとルーブル宮の側面の地味な入口から、
地下に下り、郵便局やちょっとしたショッピングアーケードを過ぎると逆ピラミッドに着きます。
9:00の開館30分前には到着し、開館と同時に走ったのはますDENONドゥノン翼。
まず1番の目標に走る途中、階段を駆け上がったときに見たのが“ニケ”
“あっ!”と思って、とりあえず撮った一枚がトップの写真です。

モナ・リザ
走るようにして行って第一陣で見ることができました
続々と人が集まってきて一番に行って正解。やはり一度は見たいですよね
本物の『モナ・リザ』。本物を見る感動はありましたが、正直ガラスケースに入っていますし、
ロープが引かれちょっぴり遠いので、テレビなんかで見る印象と変わらないかも。。
ここは撮影禁止だったので、写真はポストカードです。

さて、戻って見ると“サモトラケのニケ”もすごい人だかりになっていました。
さっと一瞬、がらんとした様子を撮れたのはラッキーでした♪
1863年にエーゲ海のサモトラケ島で発見された、ヘレニズム彫刻の傑作。
大理石製で高さは328cm。紀元前2世紀頃の作であり、
紀元前190年、シリアのアンティオコス3世との海戦に勝利した
ロードス島の人々がそれを祝ったものとする説があるそうです。
また、逆風を受けて船の舳先に立っていたとされています。
私はなかなかこれ好きです。

古代ギリシャ美術
ルーヴルで素晴らしいと思ったのは、絵よりも彫刻でしたね~

戦士(ボルゲーズの闘士)
この前にくると皆このポーズを真似したくなるようです。
外国人の子供がポーズをとって、写真を撮っていました。

途中で窓から宮殿の内側が見えました。

16~19世紀のイタリア彫刻
右に見える彫刻がミケランジェロの“囚われの身 瀕死の奴隷”

この美しい天井は、フランス絵画の大作エリアだったかな。

この後ろ姿は・・・
「-閉館をしらせる合図があった。
人気のなくなった美術館はどこが出口なのか見当もつかない。こんなところに閉じ込められてしまったら恐いな、と思いながら歩いていたら、いきなり目の前に女のお尻があった。
大理石の女性像だったが、これが何ともみごとなのである。
威あって猛からず。
黄色味を帯びた石が実にあたたかい。
みぞれの降る冬の夕暮である。石造りの部屋の小さな明かりとりからの弱々しい光の中でそれはやわらかく静かに立っていた。
首筋がスウッとした。
見ている人間は私一人である。絵や彫刻をたった一人で鑑賞したのは、生れて初めてであった。このことも感動を深めた。
これはいったい、どこの何という人の作品なのか。
「なにごとのおわしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる」という気持だった。そして、これはどこかで見たことがある、と気がついた。両手がない。
ミロのヴィナスだったのである。」
(向田邦子著『眠る盃』-うしろ姿-より抜粋)

ミロのヴィーナスを見に来て初めて目に入ったのが後ろ姿。
そこでふとこのエッセイを思い出しました。だからまずは珍しい背後のショットから。

たくさんの人に囲まれ、向田邦子さんが静かに感じた感動とはほど遠かったですが、
スウッと美しさを感じました。

ここは何エリアだったっけ…

珍しい修復作業中のもの。
本当は立ち入り禁止なのですが、鉄格子の間からカメラだけ出してパチリ。

ドゥノン翼を出てきました。
いつでも基点はこのピラミッドの下のナポレオンホール。
今度はこの向かいに見えるリシュリュウ翼へ行きます。