「まさか遠くで起きた噴火の津波が来るとは」…千葉の漁港で激しい渦、まるで川
2022/01/17 07:16
(読売新聞)
日本から約8000キロ離れた南太平洋の島国・トンガの海底火山が噴火したことに伴う津波は15日夜から16日午前にかけて、千葉県の海岸にも次々と押し寄せた。18市町村に津波注意報が出され、沿岸の住民は不安な一夜を過ごしたが、県によると、人や建物の被害は確認されなかった。16日は大学入学共通テストの2日目で、朝から外房線などが運休になった影響で、試験時間を遅らせる大学も出た。
太平洋に面する外房の銚子市や旭市の漁港では、津波の影響で海流が激しく渦を巻き、漁業関係者らは不安な一夜を明かした。
旭市の飯岡漁港では、夜が明けても潮位は上昇や下降を繰り返した。銚子市の外川漁港では16日未明、漁師らが港に駆けつけた。50歳代のキンメダイ漁師の男性は「サイレンの音で津波を知った。港に入り込んできた海水が港内で激しく流れ、まるで川のようだった。自分の船も上下に大きく揺れた」と話した。
大型船が停泊する木更津港で船を誘導する会社の従業員(51)によると、16日午前9時30分に入港予定だったタンカーの入港は急きょ中止になった。
気象庁によると、館山市の50センチ(午前5時25分)を最大に、勝浦市で40センチ(同1時27分)、銚子市で30センチ(同4時)の津波が観測された。
以下略)