
尾道水道、海の見える坂道、文学、などという語感に誘われ、目的もなく、尾道に来た。
予想通りというか、予想以上に尾道は小さな、やさしい町だった。
水道は水清く、陽に煌き、山にはお寺が散在している。



町の人は皆親切で暖かい。
居酒屋の男子店員、ラーメン屋のおばーちゃん、旧商工会議所の説明員、お寺で参拝の人、喫茶店の店員、尾道駅のみどりの窓口の係員、海産物みやげ物屋の販売員、皆商売や、役割を超えた、親切な言葉をかけてくれる。
商店街の入り口で、林芙美子の像に会った。鹿児島で会ったものと同じ作者みたいだ。

「海が見えた。
海が見える。
五年ぶりに見る尾道の海は
なつかしい。」
この地は、志賀直哉、中村憲吉などの文人がが住んだところである。
日本の、心のふるさとにしても良い街だと思う。
(チャイダーというお茶と抹茶とサイダーを合わせた奇妙な飲み物:広島カープ応援飲み物だそうだ。
は、いただけなかったが)