



カナダからの客人を上高地に案内した。雄大な自然はカナダの特長だが、公園のようによくまとまった彼の地もカナダにはない趣であろうと、梅雨の合間をぬって行ってみた。
今年に入ってからだけでも三度目になるが、ここはいる来ても気持ちがいい。着いた日は雲は架かっているが、青空も見えさわやかな風が吹き渡る、緑の楽園である。いつものように大正池で下車し、田代湖ー田代橋ーウエストンレリーフ-河童橋までのんびりと歩く。
今回の上高地行きには、義姉も加わり総勢五名。梓川のせせらぎを聞きながら、いつもの西糸屋目指して小一時間の散歩だ。梅雨の時期とあって人影はまばらで静かである。何時もは賑わう橋の上にも人影は少なかった。






西糸屋で宴会を楽しみ(ここの料理は地のものが多く美味しい)、翌日は明神池から徳沢園までの片道8km弱の散策。西糸屋の番頭さんが天気予報を調べ「一時間後に雨が降ります。ぜひここの傘をお持ちください」と親切に傘を貸してくれた。
河童橋から右岸の木道や林の中を、水と戯れ、新緑を愛でながら歩く。1時間で明神橋に到着。左岸にわたり徳沢へ。人影はそんなに多くないが、白人の外国人が日本人と同じくらいの数で行き来する。紫や黄色、白色の様々な花が咲き徳沢園付近の山道で遅咲きの二輪草の群落にも出会えた。徳沢園直前で雨脚が強くなり、傘を広げることとなった。徳沢園のテント場ではわずか一張のテントしか無く、シーズン前の寂しい状況だった。
徳沢園の「みちくさ」カフェで一服し、思い思いにビール、カフェオレ、ソフトクリームなどを楽しみ帰途についた。
明神池で神社に参拝し、イワナの骨酒を味わい、雨の中を一路河童橋に向かった。西糸屋が近づくにつれ雨は激しくなり、見かねた宿の人が、「傘はバスターミナルで旅館組合事務所にあずけていただければいいです」と、またもや親切に言ってくれた
よく手入れがされ、清潔に迎えてくれる上高地は何時来ても爽やかである。今回もいい思い出を残した気持ちの良い旅であった。




