厚い雲で覆われる(往路)
何時も秀麗(帰路)
新しい東京のランドマークがスカイツリーだとして、日本のシンボルはなんと言っても富士山と言っても差し支えあるまい。今回の上京では天候に恵まれたが、往路は晴れてはいたが厚い雲に覆われて富士山は見えず残念だった。掛川のあたりから期待をして窓の外を見ていたが、静岡、新富士と進んでも雲が厚くなるばかりで、頂上も裾野も見えなかった。
しかし帰路はスッキリと晴れ渡り、頂上から長く引く裾野まで、高度感を感じさせる姿が全貌を晒していた。やっぱり日本のシンボルである。秀麗な姿はどこか緊張感を漂わせ、ゆったりと裾野を引いて聳える。稲妻形に頂上に向かう登山道に雪を残し、上から1/3は白雪の冠を被って静かに佇む。
富士山を巡っては些細な争いが2つの県であると聞く。どちらが表でも裏でも構わないし、所属が静岡でも山梨でも差し支えない。この自然物の雄大さはそんなちっぽけな雑音を物ともしない気高さに満ちている。ただ線路沿いに走る電線には少々興醒めであったが。