戦いの舞台は法廷?

 ようやくSA07がそのベールを脱いだ。とは言え、冬の間のテストで走らせていた「インテリム・カー」と大きくは変わらない。赤白を踏襲しながらも直線基調に変更されたカラーリングに騙されてはいけない。

 チームサイドは、SA07はSAF1のデザイン部門とホンダの栃木研究所が共同開発したものであり、HONDA F1のRA107とは別物であると主張しているが、この主張を受け入れないチームがあることはご存知の通りだ。

 しかしだ、SA07にはFIAのクラッシュテストに合格できなかったという「実績」がある。もしSA07がRA107のコピーなのだとすれば、クラッシュテストにも一発で合格できるはずである。SAF1とホンダは2台のマシンが別物であることの証拠として、あえて「不合格という実績」を作ったのか。

注:ビートニクさんのご指摘で私の事実誤認に気が付きました。SA07がベースにしのはRA106と思われます。2006年基準準拠のシャーシのままでは当然2007年基準をクリアすることは出来ないということになります。ビートニクさん、ご指摘ありがとうございました。

 チームやドライバーの控えめ強気なコメントによれば、今年のSAF1は22台の真ん中辺りを走り、時にポイントを獲得することになるという。ということは、SA07はSAF1のオリジナルだという主張を受け入れない幾つかのチームと同じ辺りを走り、ポイントの最後の幾つかを獲得するための激しい争奪戦を繰り広げることになるわけだ。

 SAF1は勿論コース上の戦いに勝たなければならないが、それと同時にコンコルド協定に対する違反の有無を判定する法廷での戦いにも勝たなければならない。コース上と法廷、二つの戦いに勝たなければならないSAF1。今年は去年にも劣らないハードなシーズンになりそうな予感がするぞ。

今日の1枚は、椿をバックにした紫花菜。
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