LIFE、3度目の休刊

 「ライフ」は1936年に創刊された世界最初の写真週刊誌だ。創刊号ではマーガレット・バーク=ホワイトが撮影したモンタナ州で建設中の巨大なダムの写真が表紙を飾り、同時にまた彼女の写真をつかい、LIFEは今日的フォト・エッセイの手法をこの創刊号で確立している。

 LIFEはその後、1960年代後半に発行850万部の最盛期を迎えたが、世はTVの時代へと大きく動き1972年には「最初の休刊」を迎えるが、第一期LIFEでは、1944年、ノルマンディー上陸作戦を従軍取材したロバート・キャパの写真がLIFEに掲載されたことは余りにも有名である。

 最初の休刊の翌年から1978年までの間、年2回刊行のLIFEが存在していたらしいが、私はこれについては良く知らない。

 その後1978年に月刊LIFEとして復刊するのだが、当時フォト・ジャーナリストを目指、「リアリズム写真」を標榜する写真学校に通っていた私は無謀にもこれを定期購読する。何が無謀かと言えば、写真はともかくとしてLIFEの記事は当然英語で書かれていたからである。しかし、私は毎月届くLIFEを確実に読んでいた。勿論、雄弁な写真の数々に助けられての話だが。

 その月刊LIFEも2000年には再び経営難に陥り休刊となる。しかし4年後、ビッグネームは新聞に折り込まれる無料の週刊写真誌として蘇ったのだが、私がこれを知ったのは今日のYahoo! Newsを見てのことである。広告収入の減少に歯止めがかからないことから4月20日後を最後に3度目の休刊となる事が決まったのだという。

 最初はTVが、そして今回はInternetがLIFEを休刊に追い込んでいる。しかし、かつて月刊写真誌として蘇ったように、今度はネット上で蘇る。3/4世紀にわたるLIFEの歴史を彩ってきた1000万枚もの写真をネット上で公開する準備が進められているのだという。出来ることならば、ArchivesとしてのLIFEだけではなくNewsを伝えるLIFEの復活をも期待したいものである。

今日の1枚は、咲きだした桃の花。
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