SOMETHIN' ELSE

  『SOMETHIN’ ELSE』(サムシン・エルス、1958年)は、これを聴かずしてモダンジャズを語ることはできない、モダンジャズの名盤中の名盤。ジャズレーベルの名門『ブルーノート』からキャノンボール・アダレイ名義でリリースされたが、実質的にはマイルス・デイヴィスがリーダー。当時のマイルスがコロムビアと専属契約を結んでいたためにこのような変則的な形でアルバムがリリースされたのである。

 さて、このアルバムの白眉は勿論『枯葉』。今ではジャズのスタンダードナンバーとして知られるこの曲も、もとはシャンソンの名曲であるのはご存知の通りだが、ジャズのナンバーとされるようになるのは、この『SOMETHIN’ ELSE』以降のこと。その『枯葉』に、アルバムには納められなかった「別テイク」があったとは、今回初めて知った。

 ブルーノートの研究家、マイケル・カスクーナ氏が1975年頃に発見したものらしいが、マイルスの好演に対して、キャノンボール・アダレイのソロの後半に難点があるなどからからこれまで公開されることはなかったのだとういう。その「別テイク」が、この度ネット上のストリーミングで公開されるのだという。興味のある方は「EMIミュージック・ジャパン」のサイトをのぞいてみて欲しい。

 郷秋<Gauche>は聴くかって?そんなもの聴きませんよ。だって『SOMETHIN’ ELSE』に納められた『枯葉』が大好きなんだから、そんなゲテモノ、聴かなくたっていいでしょう?

収録曲
1. 枯葉
2. ラヴ・フォー・セール
3. サムシン・エルス
4. ワン・フォー・ダディ・オー
5. ダンシング・イン・ザ・ダーク

パーソネル
マイルス・デイヴィス(tp)
キャノンボール・アダレイ(as)
ハンク・ジョーンズ(p)
サム・ジョーンズ(b)
アート・ブレイキー(ds)

 これまでジャズをお聴きになったことのない方の為の「ジャズ入門盤」としても、最適・最高の一枚です。これをお聴きになられたあなたが、ジャズの虜になることを郷秋<Gauche>が保証します。

 なお、今日の記事のニュースソースが
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080819-00000031-rbb-ent
であることを明記しておきます。
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