クルマに「最低騒音」義務付け?

 今年3月、アメリカ・メリーランド州ではクルマの騒音の最低レベルを設定する法案が州議会を通過するなど、ハイブリッドカー(具体的にはトヨタ・プリウスのこと。ホンダのシビック・ハイブリッドはモーターだけでの走行モードはない)の低騒音が危険だとされ、連邦議会でもその最低限レベルを決定する法案が検討されているという。アメリカ製のハイブリッドカーは対象にならないらしいことを考えると、新手のジャパンバッシングではないかと思うのだが・・・。

 そんな中、ロータス・エンジニアリング(あの、コーリン・チャップマンのロータスだ)が、クルマ用の騒音発生装置、『セーフ&サウンド』を開発したという。これまで、いかにして騒音を少なくするか腐心してきたクルマだというのに、今度はわざわざ騒音発生装置をつけて騒音を撒き散らすというのか?

 元へ、騒音を撒き散らすというのは言い過ぎ。環境に優しいクルマとしてその普及が期待されているハイブリッドカーや電気自動車だが、モーターのみでの走行時の音が小さいために、視覚障害者がクルマの接近に気づかないなどの問題がクローズアップされてきているのだという。確かに、視覚障害者にとっての音は、自身の回りの状況を知る唯一といっても良い情報だろうから、深刻な問題だ。

 今回ロータス・エンジニアリングが発表したシステムは、車速やスロットルペダル(アクセル)の動きをセンサーで拾い、ドライバーには聞こえない程度の範囲でシステムのオン・オフや音量・音質を自動的に制御するのだという。

 この記事を書いていて思い出した。初めて自分で買ったデジタルカメラ、ミノルタDiMAGE Xiには、往年の名機ライツミノルタCL/ライカCL(ライカMマウントを持つレンジファインダーカメラ)のシャッター音を選べるようになっていた。

 ロータス・エンジニアリングの騒音発生装置も、そもそもの音は実車のエンジン音をサンプリングするんだろうから、例えばフェラーリ250GTOのエンジン音とか、いっそのことRA121E(1991年HONDA F1用V12エンジン)とか、いやいや、名機コスワースDFVがいいとか、選べるようにしてはどうだろう。オリジナルと同じ音量じゃ、そりゃぁ迷惑だろうけれど、音量は程々に制御されるんだろうから、楽しくていいんじゃないかな。
 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、猛暑の中のモミジ青葉。絵画的に、多少は涼しげに見えるように撮ってみたつもりです。
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