地球温暖化とリンゴの関係

 44万トンと、全国一の生産量を誇る青森のリンゴ。二位は18万トンの長野県。
これまでは、平均気温の差から、11~12月は長野県産、それ以降に青森県産が出荷されるというように、棲み分けができていたのだそうだが、この20年間で弘前市の平均気温が9.55度から10.52度に上昇したことにより青森県産リンゴの出荷時期早まり、市場において長野県産とが青森県産とが競合するようになってきているとのこと。

 危機感をもった長野県では、青森県産よりも早く収穫ができ、かつ単価も高い品種への移行を検討しているのだという。そういう意味では果樹王国、福島県(大雑把に言えば、ミカン以外の果物はすべて採れる。特にサクランボ、桃、柿、梨は全国でも有数の産地。って、今日もまた強引に福島引水だ)も同じだろうな。ことリンゴに限ってみても、青森県産や長野県産と競合しない品種への転換が急務なんだろう。

 地球温暖化の影響により、ブドウの栽培品種を替えなければならなくなってきていると、昨年末にブルゴーニュのドメーヌ・シュブロの若き当主に直接お聞きした。そのときには、まさしく遠い国の話として聞いていたのだが、リンゴのこととなると実に身近な話しである。20年間で1度。たかが1度、されど1度である。20年で気温が1度上昇したら、100年後には5度の気温上昇となる。これは大事だぞ。


 例によって記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、朝の仕事を終えて家路を辿る老農婦。(すみよしの森にて)
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