唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
ニコンがソニーを追い越していた
ノンレフレックス(ミラーレス)カメラ市場では、現時点で最後発のNikon(ニコン)だが(程なくキヤノンが参入することは間違いない)、BCNランキングによれば、本年1月にはソニーと肩を並べ、2月、3月とその差を広げつつあるようである(see here)。
ニコン1がこのままの勢いでシェアを伸ばすことが出来れば、夏前にはノンレフレックスの雄、オリンパスと二番手パナソニックとの三つ巴の争いにもつれ込みそうな勢いであるが、V1&J1には失速しかねない要素があることに注意する必要がある。
なぜニコン1が発売直後から急激にシェアを伸ばすことが出来たのか。多くの人がニコンのノンレフレックスを待望していたわけでは、実はない。いや、勿論待っていた人も少しはいたことと思うのだが、本当の所はD3100やD5100が欲しかったけれど、タイ工場の洪水被害により生産がストップ、市場に両モデルが流通しなくなったことから止むを得ずV1&J1を購入した方が相当数いたのではないかと云うのが郷秋<Gauche>の想像である。
その証拠は、いっとき5万円を切っていたV1+10mmパンケーキのキットの価格が、D3100・D5100の生産が再開され、市場に流通し始めると同時に上昇に転じ、現時点では6万円程となっている事である。まったくニコンも商売上手になったものである。
先にこのまま行けば「夏前には三つ巴の争い」と書いたけれど、実はそうはいかない。多分、その前にV1&J1は失速する。D3100より高いJ1を、D5100よりも高いV1を買う人はいないからである。ただ、J1は売れ続ける可能性がある。来週の木曜日にD3200が発表される見込みだが、現時点ではD3100とほぼ同等の価格のJ1だけれど、発売直後のD3200は間違いなくJ1よりも高価になるからである。
SLR(一眼レフ)とノンレフレックスは、本来競合するのではなく、共存可能なまったく別のカテゴリ、つまり別のシーンで使われるべきカメラであるにも関わらず、単に価格によってのみ選ばれる傾向があり、入門機となる廉価なモデルの場合には特にこの傾向が顕著である。だから、D3200のレンズキットが6万円で売られるようになると、SLRとノンレフレックスの違いが判らない方々がJ1を購入するようになる。J1は売れ続ける可能性があるのだ。
一方、積極的に三つ巴の戦いに落ち込むための作戦がない訳では無い。それは、現在のV1&J1の上位機種としてのV2&J2をデビューさせることである。モデルチェンジではない。上位モデルを追加し、ニコン1を4モデル展開するのである。下はJ1の3万円から、上は10万円のV2まで、1シリーズをワイド展開するのである。とは云っても、新製品をすぐに投入出来る訳もないから、郷秋<Gauche>が考える程、事は易しくはない。
と云う訳で、この先しばらくノンレフレックスのシェア争いは実に見応えがある展開となりそうである。そうこうするうちにカメラ界の巨人、キヤノンがノンレフレックスマーケットに参入して来るから、ますます面白くなるだろうな。しばらくは楽しませてもらえそうである。
東京都下多摩地区南部の染井吉野は今日あたりが満開だが、夕方から降り始め雨で一気に散ってしまう事だろう。と云う訳で今日の一枚は、満開時に赤みを帯びた葉を出し始めている、染井吉野は雰囲気が違う桜の花。残念ながら郷秋<Gauche>には品種までは判らない。