サイタ サイタ サクラガサイタ

 「サイタ サイタ サクラガサイタ」で始まる教科書は、昭和8年から13年までの刊行された国定教科書、小學国語讀本の第一巻なのだそうである。聞き覚えのあるフレーズではあったが、調べてみると、そのフレーズが教科書に掲載されたのは思いの外短い期間であったことがわかった。ちなみに郷秋<Gauche>の母は昭和4年生まれなので、まさにこの教科書で勉強した世代である。

 何故こんなことを書いたかと云うと、折しも郷秋<Gauche>の身近な場所で桜が咲き始めたことは勿論なのだが、福島の佐藤季さんにも桜が咲いていたことを今日、知ることが出来たからである。

 「福島に生まれ、福島で育って、福島で働いて、福島で結婚して、福島で子どもを産んで、福島で子どもを育てて、福島で孫を見て、福島でひ孫を見て、福島で最期を過ごす。それが私の夢なのです」

 読者諸氏は、2月26日の小文の冒頭に掲載した、福島県立福島南高等学校3年(当時)、佐藤李さんが書いた、この言葉を覚えているだろうか(see here)。福島大学を受験した佐藤李さんの事を。試験だから合格することもあれば、不合格となることも、勿論ある。「合格しました」ではなく、よくもまぁ「受験します」などと云う記事を書かせたものだと郷秋<Gauche>は思ったものだが、余程自信があったのだろうな。佐藤李さんは見事、福島大学に合格していた。

 今日の神奈川新聞に、福島大学で入学式が行われたことが小さない記事となり掲載されていた。その中で、「福島に生まれ、福島に育って・・・」の作者である佐藤季さんが、人間発達文化学類の新入生として出席していたことが書かれていたのだ。

 福島大学の合格発表の日以降、何度か検索したけれど、佐藤李さんに関する情報を見つけることが出来ず、きっと合格していることだろうと思いながらもずっと気になっていた郷秋<Gauche>であるが、合格していたことを知り、ようやくホッとすることが出来た。


 と云う訳で今日の一枚は、例の東京都下某所でようやく二分咲き程になった、染井吉野。福島で桜が咲くまでにはもう10日程が必要だろうか。

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