ゴエモンのつぶやき

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国家公務員試験、障害者754人合格 水増し問題で実施

2019年03月24日 16時34分54秒 | 障害者の自立

 中央省庁での障害者雇用者数の水増し問題を受け、政府が2~3月に初めて実施した障害者対象の国家公務員統一試験に754人が合格した。人事院が22日発表した。採用枠の676人を上回り、人事院の担当者は「一部の省庁で前倒し採用があった。歓迎したい」としている。

 人事院によると、合格者は17~58歳(昨年4月1日時点)。省庁別では、国土交通省が174人で最も多く、法務省138人、国税庁90人と続いた。持っている障害の手帳別では、身体障害者319人、精神障害者432人、知的障害者3人。知的障害者は「高卒程度の知識を問う形式のため少なくなった」(人事院)といい、今後、各省庁ごとの個別採用で対応する。

 合格者は早ければ年度内に働き始め、いずれも常勤の事務職となる。統一試験は8712人が申し込み、筆記試験の1次選考が2月、その後に2次選考の面接が実施されていた。

 国の行政機関では障害者雇用数が不適切に算入され、実際の雇用率が法定雇用率の半分以下の1・24%だった。政府は法定雇用率を達成するため、今年末までに約4千人の障害者を常勤または非常勤で採用する計画。政府は今後、採用計画の進み具合や障害者が働きやすい環境づくりができているかについてチェックするためのフォローアップ会議を開く。人事院は今秋にも再び障害者対象の統一試験を実施する予定だ。

2019年3月22日       朝日新聞


障害者の逸失利益一部認定 施設側に5200万円賠償命令

2019年03月24日 16時16分27秒 | 障害者の自立

 二〇一五年に東京都八王子市の福祉施設から行方不明となり遺体で見つかった松沢和真さん=当時(15)=の両親が、原因は安全管理を怠った施設側にあるとして施設を運営する社会福祉法人藤倉学園(東京)に約一億一千四百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は二十二日、知的障害のあった松沢さんが将来得たはずの収入「逸失利益」約二千二百万円を含む計約五千二百万円の支払いを施設側に命じた。

 施設側は行方不明になったことへの責任は認めていたが、知的障害を理由に逸失利益は「ゼロ」としていた。両親は健常者と同じ基準で算出した約七千四百万円を逸失利益として請求したが、判決は「(障害者と健常者の)就労格差や賃金格差を無視するのは相当でない」として減額した。

 田中秀幸裁判長は、松沢さんについて「特定の分野や範囲に限っては、高い集中力をもって健常者よりも優れた能力を発揮する可能性があり、一般就労を前提とした平均賃金を得る蓋然(がいぜん)性はあった」として、健常者と同じ平均賃金での算出を認めた。

 一方で、両親が男性の全年齢での平均賃金での算出を求めたことには、障害の程度を考慮し「現存する就労格差や賃金格差をあまりにも無視するものであって、損害賠償制度の趣旨に反する」として男女の十九歳までの平均賃金を基準に逸失利益を算出した。

 障害者の逸失利益を巡っては、最低賃金を基準にした判決や、平均賃金の八割を基準に支払いを命じた判決などはあるが、十割を認めた判決はない。

 藤倉学園の橋本進常務理事は「判決内容のコメントは差し控える。松沢和真さんのご冥福をお祈りするばかりです」とコメントを発表した。

2019年3月22日          朝日新聞


障害者の逸失利益2200万円を認める 東京地裁判決

2019年03月24日 16時06分12秒 | 障害者の自立

 重度の知的障害がある少年が福祉施設から行方不明になって死亡した事故をめぐり、両親が施設側に将来得られたはずの「逸失利益」など約1億1400万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は22日、約5200万円の賠償を命じる判決を言い渡した。両親は逸失利益を健常者の平均賃金を基に約7400万円と算出して請求。田中秀幸裁判長は「障害者雇用を積極的に推進する大きな転換期」という社会情勢も踏まえ、請求額の3割の約2200万円を認めた。

 判決は、知的障害者が働く環境は現状では不十分だが、障害者雇用促進法の改正で改善傾向にあると指摘。そのうえで、個々の能力を具体的に検討すべきだという指針を示した。

 少年については「特定の分野に限っては、高い集中力をもって障害者でない者より優れた稼働能力を発揮する可能性があった」と判断した。

 亡くなったのは東京都八王子市の福祉施設に入所していた松沢和真さん(当時15)。2015年に無施錠だった施設から行方不明になり、2カ月後に山中で遺体で見つかった。施設側は逸失利益を含まない慰謝料2千万円の支払いを提示したが、両親は拒否。逸失利益も「障害がない人と差別せずに支払うべきだ」として健常者の平均賃金を基に約7400万円と算出し、3千万円の慰謝料などと合わせて訴訟で請求した。

 施設側は少年が健常者と同じような仕事に就けた可能性を否定していた。

2019年3月22日          朝日新聞


「無人化は障害者差別」 利用者、県に調整役要請

2019年03月24日 15時54分07秒 | 障害者の自立

 大分市内で進むJR駅無人化は障害者差別を禁じた県の条例に反するとして、市内在住の駅利用者が22日、無人化中止に向けてJR九州との調整役となるよう県に求めた。
 障害のある人や支援者ら約10人が県庁を訪問。代理人の徳田靖之弁護士は「無人化は車椅子利用者らの安全性を阻害する。介助には事前予約が必要という条件が付くのは合理的配慮を欠く」と指摘。主張を記した文書を県障害者社会参加推進室の担当者に手渡した。
 徳田弁護士らは記者会見で「署名活動などでJRに撤回を求めてきたが中止する気配がない」と、県に相談した経緯を説明。「経営状況を根拠に無人化するのは納得できず、従来通りの対応を求めるのは過重な負担ではない」と主張した。
 脳性まひがある宮西君代さん(56)=同市=は「言葉を聞き取ってもらいにくく電話は苦手。事前予約は苦痛で、無人化は新たな社会的障壁を生む」と訴えた。
 同室は「双方の状況や主張を中立的な立場で精査し、互いの理解が得られるよう調整したい」とコメントした。
 2016年4月施行の「障がいのある人もない人も心豊かに暮らせる県づくり条例」は公共交通事業者に対し、合理的な理由なく利用者に不利益な取り扱いをしてはならないと定めている。障害を理由に差別があった場合、県は相談を受け付け、関係者間の調整をすることを明記している。

 ※この記事は、3月23日大分合同新聞朝刊27ページに掲載されています。

JR駅の無人化は障害者差別に当たる」として、県の担当者に文書を提出する徳田靖之弁護士(右)=22日、県庁
JR駅の無人化は障害者差別に当たる」として、県の担当者に文書を提出する徳田靖之弁護士(右)
 
大分合同新聞       11.22

障害者の個性をエンタメ映画に きょう取手映画祭で初上映

2019年03月24日 14時32分16秒 | 障害者の自立

 自閉症のハンディをものともせず粘土人形を作り続ける「粘土職人よっちゃん」こと、水戸市立笠原中二年の松橋克希(よしき)さん(13)を取り上げた自主制作映画「欲望の怪物」(松本卓也監督)が完成した。障害者が持つ個性や可能性を楽しく知ってもらうことが狙い。三十分の短編エンターテインメント作品で、二十三日の取手映画祭で初上映される。 (山下葉月)

 母親の裕子さん(47)によると、松橋さんは幼少期に発達障害があることが分かり、自閉症と学習障害と診断された。現在は笠原中の特別支援クラスに通学しながら、アクリル絵の具で多彩な色を付けた紙粘土を使い分け、精密な十五センチほどの人形を作り続けている。

 松橋さんの姿を通して障害者の自立を支援しようと、裕子さんが知人らに呼びかけ映画制作の実行委員会を発足。昨年十一月から水戸や笠間市などで撮影を始めた。

 映画は、松橋さんの作った人形が、持ち主の欲望をかなえるとされ、主人公ら女性三人組がこの人形を手に入れようとサバイバルイベントに参加する。誰もが持っている欲望をテーマに風刺をきかせ、面白おかしく描いた。

 映画には松橋さんも出演。裕子さんは「誰が見ても楽しい映画になった。よっちゃんの『できない』ことより『できること』を見てほしい。それが個性を生かせる社会につながるのでは」と力を込める。

 上映は、取手ウェルネスプラザで午後一時半から。入場無料。このほか、五月四日、水戸市の県民文化センターで特別試写会を開く。問い合わせは裕子さん=電080(3754)9796=へ。

                       

映画のワンシーン。よっちゃん(左)も本人役として登場する                           「映画にはよっちゃんの粘土作品がたくさん登場します」と紹介する母親の裕子さん

2019年3月23日            東京新聞