猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

新型コロナ ワクチン接種が進まないのは どこに問題があるのか

2021-05-11 22:55:00 | 新型コロナウイルス


きょう、テレビでコメンテーターが「日本は平等主義だから、ワクチン接種に混乱が起きるのだ」と言っていた。
奇しくも、きょう、ワクチン接種の整理券(接種券)が横浜市から私に届いたので、このコメントが本当か、検証してみたい。

早速、パソコンから予約システムにはいってみた。ワクチン接種券の番号と生年月日を入力すると、エラー・メッセージが返ってきた。私の予約受付が始まっていないというのである。しかし、送られてきた書類のどこにも、予約を受け付ける期日や期間が書いてないのである。

個人あての接種券を送ってきたのだから、それに受け付け開始の期日、終わりの期日があれば、混乱しない。受付期間を接種券に印刷すべきである。

横浜市のホームページをみると、「次回予約開始:5月17日(月曜日)午前9時から」とあるだけである。これでは、「次回予約開始」に自分が該当するか、わからないではないか。コンサルタントの経験がある立場からすると、どんな条件の人を いつから受け付けるのか、表形式で記載すべきである。予約開始日の決まっていないグループには、「未定」と書けば良いだけである。

予診票に「クーポン」を貼りつけてくださいという言葉があるが、どこにも「クーポン」とは何かの説明がない。たぶん、「クーポン」を貼りつけるのは、ワクチン接種の担当者なのだろう。これも、混乱を生む。

通知は一方的なものだから、受け取ったものが不安になったり、混乱しないよう、必要な情報をコンパクトに伝えるべきである。これを行政側ができていないから、予約システムの混乱を生む。とくに、電話予約では、申請者の質問に不要な応対が必要となり、通話時間が長くなり、電話予約システムがパンクする。

予約システムを設計・検証する人材を集め、ワクチン接種の開始前に十分に研究しておけば、こんなことはなかったであろう。これは、地方自治体に任すような話ではなく、政府のなかにワクチン接種ワークショップをもうけ、国がやるべきことである。

数日前に、政治ジャーナリストの田崎史郎が、菅義偉が怒鳴りつけることのできる総務省の役人にワクチン接種を指揮させている、と言っていた。まさに、ワンマン菅の気まぐれで、ワクチン接種を進めているから、問題が生じるのではないか。

菅は、総務省の役人を怒鳴りつけているだけでなく、医師会のトップを官邸に集めてワクチン接種に協力せよ、と恫喝している。

ワクチン接種計画は、本来、医師会や保健所とコミュニケーションのある厚労省の仕事ではないか。医療現場に無知な菅が政権維持に焦れば焦るほど、ワクチン接種に混乱が起きる。

菅が65歳以上のワクチン接種は7月末までに終了さすといっているが、きょうのNHKの報道では、地方自治体の約半分が無理だと言っている。ワクチンの供給量ではないと言っている。地方の医療体制の責任にするのでなく、国としてワクチン接種体制を整える問題である。

菅が、突然、自衛隊にワクチン接種させれば良いと言い出すものだから、自衛隊も困惑する。結局、自衛隊の医師はワクチンの筋肉注射だけを行い、あとは民間の人材派遣会社や接客サービス機関に頼ることになった。

ところが、筋肉注射は器用であれば講習で誰でも打てるようになる。医者が必要なのは、不要な副反応を未然に防ぐための問診であり、接種現場で副反応がでたときの緊急対応である。決して、筋肉注射ではない。

ワンマンの菅の周りには、適切なアドバイスをする人材が集まらないのだろう。みんなを安心させてワクチン接種の順番をまたせるには、政府には「計画がある」と安心させる必要がある。気紛れ菅が、あれこれ、総務省の役人を怒鳴りつけ、オリンピック、パラリンピックを何が何でもやると言っているようでは、人々は菅を信用しない。バカ殿様だ。辞めてもらうしかない。

このように、問題は、日本の「平等主義」でない。「平等」が悪いのではない。菅義偉の気紛れとワンマンに問題がある。

ワクチンの予約システムのマニュアルを読むと、接種会場と接種日を選択できるようになっているが、こういう予約システムは普通のありふれたものである。本来、システムがパンクするようなものではない。また、選択できる項目があることは、平等主義ではなく、個人の尊重である。「平等」も「個人の尊重」も、それが悪いのではない。菅義偉に信頼がなく、優秀な人材が彼の周りに集まらないから、うまく いかない のである。

きょうテレビで言っていたのは女のコメンテーターだったが、もう少し言葉に気をつけてもらえないか。メディアも何か女であれば良いように美人コメンテーターを出すが、女は生活に根差してもっともっと賢いものだ。見てくれだけの、しかも、保守的な女をわざわざテレビに呼ぶことはないだろう。

[補遺]
きょう、TBSテレビが、電話予約システムの混乱に関して記者会見での大臣の河野太郎の発言を放映していた。
河野太郎「電話予約に15分かかっている。電話がつながってから接種券を探しにいく人がいる。予約したら早く電話を切ってください。」
何をいっているんだ。平均15分かかっているのでしょう。通知がわかりにくいから、あれこれを聞くから時間がかかるのでしょう。年寄りの察する力の衰えは仕方ないことで、電話をかける年寄りを責めるのでは、行政サービスを率いる大臣として失格である。