猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

私の愛すべき子どもたち、梅雨かやってきて 「うつ」になる

2021-05-19 22:46:31 | 愛すべき子どもたち


今年は梅雨が早いらしい。先週の終わりから、雨が振ったりやんだりしている。NPOで子どもの指導をしていると、梅雨になると、体や心の不調を訴える子どもが多くなる。早く来た分、梅雨が早く終われば良い。

先週は元気で、勉強するのが面白くなったという21歳の男の子が、今週、気持ちがなえると言う。何をやってもだめな気がすると言う。悪いことが続く気がすると言う。

これは、「うつ」が始まったのだと思う。4月の中頃は万能感に満ち、動き回っていた。ゴールデンウィーク前には、メンタルヘルスケアで好きな女の子ができたとも言っていた。4月の終わりに、彼は、自分で、そううつ(双極性障害)なのかもしれない、自制しなければいけない、と言った。

彼は、薬による「うつ」の治療を、この6年間続けている。病院を変えて、昨年からの担当医が、彼の相談によくのってくれ、私は安心している。6年間続いた引きこもり状態から、大学に行きたいという気持ちが強くなり、4月から受験を目指した塾にも通い出した。

先週、彼に会ったときは、女の子がメンタルヘルスケアのほかの男の子たちと親しげに話をしているの見て、心が冷めたと言っていた。しかし、まだ、うつ状態ではなかった。私と一緒に英語の勉強ができた。

女の子の件が変化の兆しだったのかもしれない。

彼は、この日曜日にネットで人格障害の記事を読んだと言う。自分が人格障害という気がしてきたと言う。自分は病気だと思い出したら、気持ちが沈みだしたという。そして、悪いことばかりが起きるという。塾の先生も冷たくて自分のことを思ってくれないという。自分は自己愛が強すぎるのだと言う。

だれが、そんな記事をネットに載せたのだろう。うつ病の人はただでさえ心が沈み込みやすい。精神疾患(メンタル・ディスオーダー)というのは、症候群で診断基準はあいまいである。たぶん、自己愛性パーソナリティ障害の記事を読んだのだろうが、パーソナリティ障害群はとくにあいまいで、素人判断して悩むべきでない。薬物治療が効かず、精神動力学など精神分析医が活躍する領域だが、面白おかしく書いた通俗本が多い困った領域でもある。

私は記事そのものを見てないが、自己愛は生きていくに必要なもので、悪いものではないと、彼に話しした。好きな人ができたら、自己愛と他者への愛とがバランスをとれて、生きていくことが楽しくなると話した。それでも気になるなら、担当医に相談しなさいと言った。

そして、二人で、つぎの結論に至った。早くやってきた梅雨が悪い。梅雨が悪い。