2007-1015-yts475
空晴れて実の生りたるは秋なれど
なほ恨めしき心なるかな 悠山人
○短歌写真、詠む。
〇この同じ秋の空の下、心はみな違っている。有名な第四句は、道信から。「な」の多用にも注目。
□短写475 そらはれて みのなりたるは あきなれど
なほうらめしき こころなるかな
【写真】先日、柿の一句の日に。
2007-1014-yhs164
現代を
ミロと映せる
版画かな 悠山人
○俳句写真、詠む。
○覗き込むガラス板の円内に、現代が映る。内容が現代なので、「ミロ」「見ろ」と、掛けてみた。作句の修練、画題は『無題』。
□俳写164 げんだいを ミロとうつせる はんぐゎかな
【写真】先日。著作権には細心の留意。、
琴の音の澄み渡りたる秋の日に
点心持ちつわれはそを聴く 悠山人
○短歌写真、詠む。
〇静かな園内を散策していると、茶室から筝曲。参観者も、少ない。丸爪で山田流。
□短写474 ことのねの すみわたりたる あきのひに
てんしんもちつ われはそをきく
【写真】先日、茶室で。
【memo】きょうの出版広告初行に「源氏物語と和歌」とある。よく見ると-『源氏物語と和歌を学ぶ人のために』、ジャンルや散文・韻文の垣根を越えた視野から表現の成立ちを問う、二四一五円、世界思想社(ほか略)-とある。これだけでは不明だが、価格から見て、和歌のすべてを取上げたのではなさそうだ。(朝日・東京版、一面最右下)
2007-1013-yim409
title : Kiwi
yyyy/mm : 2007/09
memo : 貴有為。キウィ Kiwi。すっかり実になっている。
cf. 「短歌写真443 色たがへ」(2007年08月31日、yts443)
色たがへむらさきの葉をつけたるも 貴有為の花のやがて咲くらん
【写真】ふつうは使わない、tone curve で、暗部を浮き上がらせたのだが・・・。先日、自宅で。
めぐり来しこよみに合はせ咲く花の
白きが如く清らにぞあれ 悠山人
○短歌写真、詠む。
〇ことしはとくに白さが目立つ。
□短写473 めぐりきし こよみにあはせ さくはなの
しろきがごとく きよらにぞあれ
【写真】ホテルNで。
2007-1012-yim408
title : Eupatorium japonicum
yyyy/mm : 2007/10
memo : 藤袴(ふじばかま)。万葉期から、秋の七草の一。Eupatorium japonicum エウパトリウム・ヤポニクム。中国名は、佩蘭 peilan 42、沢蘭 zelan 22、蘭草 lancao 23、沢蘭香草 zelanxiangcao3 2213(現代中国字体は、文字化けを恐れて、現代日本漢字を充てる)。
【写真】先日、自宅で。
2007-1011-yts472
岩手山に学びしひとの雁音の
かずかず見れば心うつなり 悠山人
○短歌写真、詠む。
〇宮沢賢治の自筆手紙を、数十葉見る。お世辞にも上手とは言えない手筆に、彼の残したものを思う。
¶¶雁音(かりおと)=「雁」も「音」も、「音信」の意。それぞれ単独では、辞典に載るが、合成語は悠山人による。
□短写472 いはてさんに まなびしひとの かりおとの
かずかずみれば こころうつなり
【写真】図書館の大鉢植え、先日。
2007-1011-yhs163
枯枝も
流派を名乗り
生返る 悠山人
○俳句写真、詠む。
○焚き火の準備ではない。華道各派の野外展示会である。
□俳写163 かれえだも りうはをなのり いきかへる
【写真】先日、芸術公園で。
2007-1010-yts471
花にして華やぎよりは離るれど
端よりさりと話すべからず 悠山人
○短歌写真、詠む。
〇句頭の「はな」尽くし。新しい試み。名詞では収まらなかった。
□短写471 はなにして はなやぎよりは はなるれど
はなよりさりと はなすべからず
【写真】秋桜の合成写真、初歩の初歩。先日、自宅で。
2007-1009-yts470
空なりし枝葉茂れる樹の高く
わが手拒むや石榴ひとつは 悠山人
○短歌写真、詠む。
〇実際にはたくさん着いている石榴の実。この木は何回も頭を詰めたけれど、主人の意向を無視して空高く伸びるばかり。どれもこれも、ほとんど手が出ない。「なり」が「成り」「生り」と掛けて、さらに「石榴」の縁語。
□短写470 そらなりし えだはしげれる きのたかく
わがてこばむや ざくろひとつは
【写真】先日、自宅。