悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
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日本初→源氏歌集全完了!

短歌写真1288 三百万

2013-08-16 03:00:00 | 短歌写真

2013-0816-yts1288
短歌写真1288 三百万
 
三百万余りのたまよやすまれと
ただに見上ぐる九夜の月  悠山人
 
短歌写真、詠む。
平和祈念日のきのう、各地でさまざまな催しがあった。私は短歌二首をささげる。
月は、2013年08月15日(木)、1910JST。撮影時の月齢8.5、前日が上弦なのでこの日は九夜。月の出入りは13時、23時半(凡そ)。「九夜、九夜月」の読みについては、2013-0519-yim1787「image1787 許許能用之月(九夜月)」http://blog.goo.ne.jp/goo2049/d/20130519 参照。
短写1288  みほよろづ あまりのたまよ やすまれと

           ただにみあぐる ここのよのつき
【写真】きのう、自宅。標準では左下写真になるが、全天にかなり雲がかかっていたので、左上望遠にして空も加工処理をした。
memo-WSM:(Gy) 「MARȚI,DUPĂ CRĂCIUN」。2010、ルーマニア、1時間40分弱。日語題「不倫期限」、字幕も。銀行の融資渉外担当の中年男、裁判所職員の妻、男の愛人の若い歯科医、の三角関係。Gy にはこのところ、同旨の作品が続く。ル国とは珍しい、と見る。プロットはありきたりだが、どう結末へ持って行くか。映像は見やすいし、会話(ル語)も完全。ただ、カメラワークは問題だと感じた。監督夫婦、脚本家夫婦、ということらしい。原題の直訳(英語版題)は、Tuesday, After Christmas。


俳句写真1207 ぽんぽんと

2013-08-16 02:00:00 | 俳句写真

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俳句写真1207 ぽんぽんと
 
ぽんぽんと弾けて咲いて夏の菊  悠山人
 
俳句写真、詠む。
ぽんぽんダリアだと思ったら、ポンポンマム。つまり菊(chrysanthemum)の園芸種。欧米のサイトでも Pompommum は珍しくもなかった。
俳写1207  ぽんぽんと はじけてさいて なつのきく
【写真】きのう、黒池。
memo-WSM:(Gy) 「KVINDEN DER DRØMTE OM EN MAND」。2012、丁抹ほか、2010。日語題「白昼夢に抱かれる女」、字幕も。主人公はファッション・カメラパースンとしてバリバリの仕事女。同じ男と体を重ねる夢を何回も見る。パリのホテル・レストランで食事中に、その男が現れる。そっとあとをつけて見つかり、翌日また朝食で会う。男はワルシャワのビジネス・スクール講師。女はたちまち夢中になって・・・。とまあ、お決まりの婚外恋愛ものだが、いくらフィクションとは言っても、偶然の安易な重なりや、売れっ子の仕事を無視して体の関係を求める続けること、などなど納得いかないこと、甚だしい。BGM 録音はいい。この映画、EC 作品と言いたいくらい、数カ国が関係している。主な会話は英語、原題(デンマーク語)直訳は、ER に英語で「The Woman Who Dreamt of a Man」、共同制作国としてデンマーク、ノルウェイ、スウェーデン、ポーランドと出る。諾威語では KVINNEN SOM DROMTE OM EN MANN らしい。


短歌写真1287 たたかひに

2013-08-15 03:00:00 | 短歌写真

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短歌写真1287 たたかひに
 
たたかひに敗れ平和を語り継ぐ
かすかな芽吹きすくやかにあれ  悠山人
 
短歌写真、詠む。
先日挽歌を捧げたクリスマス・ロウズ、数日後に逞しく新芽が出て来た。連日の猛暑に耐えられるか。今日は平和祈念日(敗戦記念日)。
○昨夜、酉戌のころ、バルコニーへ寝転ぶ。流星群どころか、待てど暮らせど今宵は月も出ぬさうな、とばかり。昼は猛暑日、夜は熱帯夜の連続、加えて幽闇の雲。それでも時折り見える宵月は、早くも半月状。慌てて撮影するもPCで誤消去。
短写1287  たたかひに やぶれへいわを かたりつぐ

           かすかなめぶき すくやかにあれ
【写真】きのう、自宅、だったが、けさ新芽がさらに鮮やかだったから、撮影しなおして、再構成した。
memo-WSM:(Vi) 「吾輩は猫である」。1975、日、2時間弱。英語字幕。周知、吾輩(黒猫)の目を通して見た、苦沙弥先生(飼主)とその周辺人物模様の話。黒猫や懸想先の三毛猫、日本映画では珍しくよく描けている。市川昆監督、明治の雰囲気出しは申し分なし。


俳句写真1206 ひまはりも

2013-08-14 02:00:00 | 俳句写真

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俳句写真1206 ひまはりも
 
ひまはりもひあがりさうなひるさがり  悠山人
 
俳句写真、詠む。
いつまで続くのか、猛暑の毎日。暑さに立ち向かうはずの向日葵も、太陽を背にげんなり。
俳写1206  ひまはりも ひあがりさうな ひるさがり
【写真】きのう、自宅。
memo-WSM:(Gy) 「MANINA...LA FILLE SANS VOILE」。1952、仏、1時間半弱。B&W。日語題「ビキニの裸女」、字幕も。映画は夏休み前のソルボンヌの階段教室。古代ギリシャ史の講義。退屈そうな学生たち。その中の一人が、ペロポンネソス戦争で、フォイニキア人が財宝を積んだまま沈没した、という伝説を信じる。カネを借りまくって、5年前に訪れたラヴェッズィ(コルシカの無人島)沿岸で、宝探しをする。島には灯台守の家族だけが住んでいるが、かつての幼い少女はいまや18歳の美女(題名)になっていた。・・・ディジタル修復してあるにしても、最初からひどいスクラッチ・ノイズ。今の目からは、映像技法もプロットも幼稚ではあるけれど、ラヴェッズィ周辺の風景がたまらなく美しいし、コルシカ民謡(字幕に出ない)も切ない。Google 検索すると、現在も Lavezzi は健在。BB(ベベ)デビュー作、若若しく輝いている。原題、ここでも掛詞なので、遠慮。


俳句写真1205 ペルセウス

2013-08-13 02:00:00 | 俳句写真

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俳句写真1205 ペルセウス
 
ペルセウスこの辺りかとはや見上ぐ  悠山人
 
俳句写真、詠む。
ペルセウス、といえば、多くの日本人には、いまや流星群の名。それでも精神移民としては、嬉しい感じ。Περσεύς!Perseus!
俳写1205  ペルセウス このあたりかと はやみあぐ
【写真】きのう、自宅。
memo-WSM:(Gy) 「LIFTING DE CORAZÓN」。2005、西/アルヘンティーナ、1時間半。日語題「南から来た女」、字幕も。セビージャ大学(?)、美容整形外科の講義をする中年男。終わって250(?)バイクで移動する。かぶせてフラメンコのギタッラ。自分の開業医院へ立ち寄って、バイクで妻の待つ自宅へ。翌日は南米ブエノス・アイレスの学会で講演。そこで補佐の女子学生に一目ぼれ、ここから中年の婚外恋愛が始まる。・・・外科医と若い女、医者の妻とカウンセラー医の四人が、男女と老いの問題を絡ませて映画は進む。結末は? 私はときどき流れるタンゴ・アルヘンテイーノ(録音もすてき)にしびれ、ダンサに酔った。原題直訳は・・・掛詞にもなるらしくて、ここでは遠慮。映画の中で、西語の両地での違いに何度もふれている。


俳句写真1204 夕月の

2013-08-12 02:00:00 | 俳句写真

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俳句写真1204 夕月の
 
夕月の暮れなんとしてなほ暑し  悠山人

俳句写真、詠む。
連日40度台の宵、西空に雲間の四日月が見えた。結句、「暑き宵」は流れるが発句の「夕」と類語重畳。
俳写1204  ゆふづきの くれなんとして なほあつし
【写真】きのう、自宅。月の出没は 0855-2039(東京)。撮影は1908、そのときの月齢4.5。
memo-WSM:(Gy) 「Boccacio 70」。1962、伊、3時間20分強。日語題「ボッカチオ'70」、字幕も。題字が出て、劇場の厚い幕が開いて、1o Atto/ M.Monicelli: Renzo e Luciana が始まって、以下、2o F.Fellini: Le tentazioni del Dottor Antonio、3o l.visconti: Il Lavoro、4o V.de Sica: La Riffa、最後にFINE と幕が閉じて終わる。四監督による独立した四作品のオムニバス映画で、長い。イタリア人の陽気な恋愛(ふう)コメディで、それなりに楽しく見られる。ただ☆5つで評価すれば、せいぜい☆☆程度。


旋頭歌写真008 さきたまの

2013-08-11 04:00:00 | 旋頭歌写真

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旋頭歌写真008 さきたまの
 
さきたまの
ところは問はず
いはくも問はず
生きてあれ
をさなき母よ
あらたしき子よ  悠山人

旋頭歌写真、詠む。
きのうからきょうにかけて、各報道で、埼玉県新座市の女子中学3年生が、集合住宅のごみ捨て場へ新生児を捨てたが、母子ともに異常なし、と知る。とくに新生児が元気らしくて、よかった--いずれは真相を知ることになるだろうが。「さき(幸)」の少しでも多からんことを、と一首。
旋写008
 さきたまの
 ところはとはず
 いはくもとはず
 いきてあれ
 をさなきははよ
 あらたしきこよ
¶さきたま=埼玉。
【写真】八月のひまわり。


短歌写真1286 庭隅に

2013-08-11 03:00:00 | 短歌写真

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短歌写真1286 庭隅に
 
庭隅にわが知らざりし草ありて
日に生ふるさまげにいとしかな  悠山人
 
○短歌写真、詠む。
狭い蓬生園の片隅に、いつの間にか名も知らぬ草が大きくなっていた。自然の造作の美しさに感動する。意外にも「隅、庭隅」は古語辞典には載らない。
○真夜中からほとんど早朝まで、外気温(気象台直結PC)が30度を切らなかった。日付がかわるころ外で寝転んで、せめて夜空の星星を、と思っても、全天曇りではそれもならず。朝刊を見たら、きのうは40.7度とか。先日は水道検針員がピンポーンと鳴らして、使用量が多いけれど何かありましたか、などとわざわざ注意してくれた(散水)。あらためて3.11を思い出して、省エネを心がける。
短写1286  にはすみに わがしらざりし くさありて
           ひにおふるさま げにいとしかな
【写真】きのう、自宅。
memo-WSM:(Vi) 「胎児が密漁する時」。1966、日、1時間10分。B&W。字幕なし。いきなり若松プロの字が出て、教会音楽とともに、「我が生まれし日/亡び失せよ/何とて我は胎(はら)より/死に出でざりしや/…ヨブ記」(たぶん3の11)と画面全体に旧約の一節が出る。それに題名・・・EGN(エログロナンセンス)ではない監督という風聞しか知らないから、全く予想もつかない。夜、降り頻る雨の中、車のなかで唇を合わせる男女。自然の成り行きで男のマンション(と言っていたが、どうみてもただのアパートという感じ)で情交を、と見せて、男の本性が明かされる。結局、デパートの専務が下着売り場の女店員を自宅へ連れ込んで、性奴として飼い馴らそうとするが、失敗して最後には殺される、という話。出演はこの二人だけ。女がベッドへ四肢を縛り付けられて長い鞭で裸体を打たれる、サディズムの教本のような映画。私には思想も演技もセリフも、無縁であったけれど、ただこの人、事故死以後、信奉者が多くなった感じ。
memo-WSM:(つづき) ヨブ記もまた難解で、ファウストやカラマーゾフの着想源だけのことはある。映画冒頭は、少し正確にいえば明治元訳の3:4と3:11からであるが、Ws(ウィキソース)で確認したら、多少の異同はある。この書では神の下にサタンがいて、ヨブの信仰心がさまざまに試される。読者としての私にとっては、ただアポリアの連続というしかない。。


俳句写真1203 秋立ちて

2013-08-10 02:00:00 | 俳句写真

2013-0810-yhs1203
俳句写真1203 秋立ちて
 
秋立ちて見上げる空へ花麒麟  悠山人
 
俳句写真、詠む。
いただき物の花麒麟。幼花だけれど、暑さには強い。この日ももう少しで39度などという、気が狂いそうな暑さ。中句、「見上げる」「見上ぐる」で、口語句・文語句の分かれ目。
俳写1203  あきたちて みあげるそらへ はなきりん
【写真】きのう、自宅。
memo-WSM:(Gy) 「ENEMY AT THE GATES」。2000、米、2時間10分。日語題「スターリングラード」、字幕も。第二次大戦、1942年秋、スターリングラート攻防戦の激しさは、欧州戦線の帰趨を決めた戦闘として語り継がれている。追いつめられて苦戦していたソ連軍に、スナイパーの英雄が現れた。対するナツィスもベルリンから軍師を連れて来た。息詰まる対決が続く。・・・2年ほど前にTVで見たけれど、戦争の残酷さということで、ほとんで覚えていた。(2011-1107-yim1341 memo参照) 会話はすべて英語。


短歌写真1285 悲しびは

2013-08-09 03:00:00 | 短歌写真

2013-0809-yts1285
短歌写真1285 悲しびは

悲しびははらからやからもとよりは
なほうらめしき長崎の日よ  悠山人
 
○短歌写真、詠む。
○原爆投下について
先日、英政府も承認していたと、公文書開示で分かった。米映画監督O.ストウンも広島忌・長崎忌に初参加して、両投下なしで日本敗戦は決定していたのに、との立場を確認した。長崎の日。

短写1285  かなしびは はらからやから もとよりは
           なほうらめしき ながさきのひよ
【写真】電網から題材を得て、PCで創成。
memo-WSM:(Vi) 「生きる」。1952/2003、日、2時間20分強。英語字幕。黒沢明監督、志村喬主演。市役所勤務30年、やっと課長職に就いた男。何事も積極的にしない、慣例重視が、官僚のあるべき姿。しかし、胃がんを宣告されてから、生き方が一変する。新人女課員の元気に瞠目してつけ回したり、酔った勢いで歓楽街を放浪したり、死の直前に公園新設にこぎつける。映画の中ごろに死んで、通夜。その席で職員たちが、死者のエピソードを交代で語る。冗長な描写で長い作品になっている。何回となく主役が歌うのは♪命短し恋せよ乙女、のあの曲(ゴンドラの唄)。わが身に引き寄せてしみじみ聴く。
memo-WSMu:(YT) (つづき)YTに完璧版「ゴンドラの唄」があった。東混の動画ではなくて、なんと上記「生きる」のスティル写真集。YT検索見出しは<『ゴンドラの唄』東京混声合唱団>。http://www.youtube.com/watch?v=T-fACguues4
 作詞 吉井勇/作曲 中山晋平/編曲 林光//
 指揮 岩城宏之/合唱 東京混声合唱団/ピアノ 林光//

 
いのち短し、恋せよ、少女(をとめ)、朱き唇、褪せぬ間に、
 熱き血液(ちしほ)の冷えぬ間に、明日の月日のないものを。 

 いのち短し、恋せよ、少女、いざ手を取りて彼の舟に、
 いざ燃ゆる頬(ほ)を君が頬に、ここには誰(た)れも来ぬものを。 

 いのち短し、恋せよ、少女、黒髪の色、褪せぬ間に、
 心のほのほ消えぬ間に、今日はふたゝび来ぬものを。
memo-WSMu:(YT) (つづき)東混で検索したら、「カチューシャ」を歌っていた。というわけで、露語版 КАТЮША へ辿り着く。露英対訳のテクスト付き。http://www.youtube.com/watch?v=boI5cTbPIHs