これまで味わった韓国料理の中で、最も旨かった(mcnjの偏見を含めて)料理は何か、と
言われれば、何はともあれ、カンジャンケジャンと答えねばなるまい。
mcnjのみではない。おおよその韓国人達は、男女を問わず、カンジャンケジャンを食べに
行こうと誘われると、目じりを思い切り下げずにはいられない。
それ程に、彼らに取ってみれば、日ごろから食べたい料理なのである。
ソウルのカンジャンケジャン店はあちこちにあるが、何と言っても、江南新沙駅周辺にあ
る、カンジャンケジャン街で食べるのが、一番である。
地下鉄4号線4番出口を出て、2,3分歩けば、もう、そこはカンジャンケジャン街である。
店店の大きな水槽に、生かしたまま、沢山の渡り蟹が入れてある。
どの店が特別旨いと言う訳ではないが、客達はそれぞれ、なじみの店を持っている。
mcnjのなじみの店は、マサンバクサ。
言うまでもなく、マサンは、慶尚南道馬山で、名の知れた渡り蟹の産地である。
バクサは、博士で、技量優秀な職人の意味である。
店の名前を聞いただけで、喉の奥がうずいて来る。
もう、20年以上の付き合いであるが、昔の女主人から、変わってしまったのが、寂しい
と言えば寂しい。ケイジャンの味は変わっていないけれども。
さて、料理は、名前の通り、渡り蟹の醤油漬け。説明は要らないと思うので、早速写真を
ご覧頂こう。
最後から2番目は、蟹の甲羅に残った汁にご飯をまぶしたものだが、これがまた旨い。
最後の、ムルキムチが、さっぱりと味を〆てくれる。
カンジャンケジャンの他に、渡り蟹の、さしみ、ボイル蟹なども、注文すれば出してくれ
る。
勿論、鯛、ひらめなどのさしみも、豊富に取り揃えてあるが、ここへ来て、そんなものを
注文するやからは、素人である。