内部駅のすぐ南に、内部川が流れています。
交通の難所で、旧東海道には、内部橋が架けられていました。
長さ42間の板橋でした。
現在は、国道1号として、立派な橋となっています。
市内を通過する国道1号と、バイパス25号ー23号の分岐の交差点です。
この先が、新しい内部橋です。
内部川。
川を渡ったところが、采女の町です。
川の向こう側には、大きな洪積世台地が広がっています。
内部川が浸食した沖積世平野から、一気に40米の上り坂になります。
旅人にとっては、難儀な坂でした。
この坂を、杖突坂と言います。
旅人たちは、坂の手前や、途中の茶店で、饅頭を食べて休みながら登っていきました。
万治元年(1658)浅井了意の「東海道名所記」には、「杖突村、杖突坂、ここに饅頭あり、風味すこぶるよし」
と記されております。
「杖突饅頭これなり」と、古来より、名物の一つとして紹介されていました。
その後、明治時代の、国道の開通とともに、杖突坂を上る必要はなくなり茶店もすたれましたが、今も、坂の
たもとには、一軒の和菓子屋が、商売を営んでおります。
銘菓采女の杖突が名物です。
店内には、茶房も設けられています。
杖突もなかを食べながら、お茶をいただくのもいいですね。
四日市には、もう1軒、采女の名物があります。
花月堂の采女の里です。