オリビアンコのリバーシブル腕時計、修理方針を決めました。
8月21日にアップしたオリビアンコのリバーシブル腕時計、ゼンマイが巻けない状態だったのですが、香箱の折れてしまった軸は真鍮板でワッシャーを作り、ネジはステンレス製の0.5mm径のものを取り寄せて修復することにしました。
香箱です。受板が載っている状態ですが、取りあえず軸が露出したので、このまま折れたネジの先の部分を取り出すことにします。
軸の真ん中の部分です。ピンセットやドライバーで抜こうと試みましたがダメなのでマイクログラインダーで折れたネジの先だけを削り出します。
リュウズの巻き芯にかみ合っている香箱(ゼンマイが収納されている)の軸に直結している歯車と、それを留めているワッシャーとネジです。
ネジの径は、0.5mmで頭は2mmф程あります。ネジの長さは2mm程だと思いますが、折れた先が香箱の軸の孔に残っているので、まずそれを抜き出さなければなりません。
歯車の孔の径は、1mmです。
リュウズの巻上げを香箱のゼンマイに伝える歯車の軸も折れてしまっているので、真鍮のワッシャーを入れて、ネジを締め付けて留めることにします。真鍮板から1mm径のタガネを使って円盤を取り出します。
ポンス台を使って、その真鍮円盤の中央に0.5mm程の孔を開けます。
センターからは少しズレていますが、何とか開きました。
部品が揃いました。元のネジは折れてしまっているので、新しいネジに取り替えます。元のネジの径は0.5mmだったのですがそれでは細過ぎて、空回りしてしまいます。折れたネジの先端部分を取り出す時にグラインダーを使ったので、ネジ穴が大きくなってしまったのかもしれません。結局0.7mmを使いました。
時針の孔が緩んでいたので、デザインがかなり違いますが、ジャンクの時計から取り出した針に替えることにします。
針のセンターに細い孔が開けられていて、そこに蛍光塗料が塗布されています。
受板を留めてゼンマイを巻くと、テンプがしっかり動き出しました。確認のため、分針をはめ込んでみたら、動いています。上手くいったようです。
針の軸の左側、香箱の軸の箇所に新たに留めたプラスネジの頭が見えますが、厚みがあって受板より飛び出しています。文字盤は受板に密着しているので、このネジの頭を薄く削らなければ、文字盤が取り付けられません。
取りあえず動くことが確認できたので、今日はここまでとします。ア~ァ疲れた。
- 追伸 -
無事に、文字盤と針を着けて修理完了しました。裏面(オレンジ)の時針が、ちょっと短いのが気になりますが・・・
一応、黒い文字盤の面が表でオレンジが裏面です。表にはスモールセコンドがあります。裏には秒針はありませんが、テンプの見える窓があって、テンプの動きで稼働していることが判ります。
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