針の無いオメガ・デビル(クォーツ)
40年位前の古いクォーツです。針が無いので動くのか確かめられません。
取りあえず、裏蓋を開けてリュウズも抜いて見ました。
裏蓋に電池交換、S58.8.25と書かれています。普通、時計屋さんでは、このように記入します。つまり最後は、33年前に電池交換されたということです。
その前が、S57.12.5なので、1年たたずに交換されたようです。古いクォーツなので、電池の消耗が激しいのかもしれません。
筆跡が同じなので、同じ時計店で交換してもらったのでしょう。
これだけの情報でも、色々なことが推測できます。
電池もありません。マイナス接点が電池の液漏れで錆が付着してました。綿棒にリグロインを着けて拭き取ります。
オメガは材質が良く部品はしっかり金メッキされているので、液漏れの液が乾いて付着していても、部品まで腐蝕されることはなく、拭き取れば元の状態に戻ります。
電池が収まる孔の径を計って、約6mmなので、在庫のSR626SWをセットしてみました。電池を上から押さえるプラス接点のプレートがかなり浮き上がっているので、元の電池は5mm以上の厚さだったようです。
しかし、6xx規格の電池では、626より厚い物は現行品ではありません。古いクォーツなので、既に生産が打ち切られたものを使っていたのかもしれません。
もう一つ大きな7.9mm径の電池では、5.4mm厚のもの(SR48W)があります。
SR626しかないので、SR48Wはかなり特殊な電池のようです、このままでは通電しないのでアルミ箔を折りたたんで間に詰めることにしました。かなり荒っぽい処置ですが。
ICは8本脚で、回路とはハンダ付けされています。かなり古いタイプのクォーツです。ハンダは表面が酸化していますが、錆は出ていません。漏電は無いようです。
電池はセットしたものの、針が無いので動いているの確かめられません。リュウズを抜いて、針を取り付けてみます。巻き芯の右側に、小さい突起が見えます。これを押してリュウズを抜きます。
2針タイプの時計です。取りあえず分針しかなかったので、これをセットしました。
OKです。回路は大丈夫だったようです。動き出しました。
文字盤も周辺の一部に腐蝕がありますが、ケースに収まるとほとんど見えません。30年以上前の時計としては、きれいな状態です。
さて完全に治すには、時針を探さないと。この分針もデザイン的にはマッチしていますが、時針がありません。
ベルト幅は20mmで、やや太めです。黒のエナメル風のトカゲ革が合いそうです。
シンプルですがあか抜けたデザインで、さすがオメガ、良い時計です。
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