割れてしまった砥部焼の銀継
半磁器の砥部焼が真っ二つわれてしまって、白磁と藍色の絵付には銀色が合うので、銀継をしてみました。
銀継の漆と銀粉のセットで、補修しました。
以前補修した壺屋焼きの金継と比べると、やはり白磁には銀継が合いますね。砥部焼の器はキレイに割れているので銀粉の漆の量は、ほとんど使いません。
縁の部分は漆が盛り上がってデコボコなので、乾いてから耐水ペーパーで磨きます。完全に乾くまで5日ほどかかります。
きれいに割れたので、貼り付け箇所にはほとんど隙間がありません。なので割れた器の断面に漆を塗って合わせると、漆があふれ出てきます。でも、これはこのまま乾燥させます。乾くと漆は凝縮しますので。
そういえば銀継って、あまり見かけませんね。古い器などの継で、私は金継しか見たことはありません。そもそも白磁の肌には、継いだ銀が目立ち過ぎて景色にならないからかもしれません。白磁には、きれいな赤絵や藍色の呉須の絵付けがされますので、それを汚すような金継、銀継はしないのでしょう。さらに銀は、時間がたつと黒く変色してしまうので。
また、磁器は陶器、土物に比べと薄いので、継ぐのは難しいのかもしれません。そのてん砥部焼は厚いので、上手く継げたのだと思います。(「なるほど、そういうことだったんだ・・・」と自分で納得。)
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