台湾ワン!(Taiwan One!)

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現世人生人人皆過客( 人生は冥土までの暇つぶし)

2014年06月19日 | 日々の日記帳
近頃、今年3月に急逝した藤巻幸夫氏の著書「10年後を後悔しない君へ」を拝読し、痛く感銘を受けた。

2012年出版されたこの本の結びに「自分は今50歳、10年後が60歳...」とあった。まさかその2年後に60歳の自分を見ずに故人となったとは、きっと本人が一番悔しかったんだろう。氏のような方がたくさんいれば、日本がもっと元気になったのにと思うと、残念でならない。一方で、自分もそういう亡くなって惜しまれる大人になれたらなと思う。

40歳の大台に乗って1年目が過ぎようとした自分に置き換えると、親の介護など気にせずに自由人でいられるのは、うまくいったらあと十年くらいでしょう。一年が半年の感覚で過ぎていくいま、10年は5年感覚。ぼうっとしていられないリアルな数字だ。

著書のなかで、師と仰ぐ「週刊プレイボーイ」の名物編集長島地勝彦氏の名言が取り上げられた。「人生は冥土までの暇つぶし」だという。一見ネガティブで無為無策の姿勢だが、生き方の本質を見抜いた人ならではの洒落と余裕を感じさせる。衝撃的にかっこういい。

始発に乗っていざ発車したら、いずれ皆それぞれ決められた駅で降りなきゃならないシステムだから、生き急ぐ必要もなさそうだ。が、どの駅で降ろされるかわからないから、やはり気持ちは焦る。仮に10年後まだ車窓から外の風景を眺めていられるのなら、後悔しないために、今できることはなんだろう。自分的な解釈は、してこなかったことをすることだ。

とは言うものの、思い立って急に何かを始めることは現実的にむずかしいから、まずはマンネリ化になりがちな日々を見直すことから。いつもなら買わないものを買ってみたり、食べないものを食べてみたり、普段着ない色を差し色にとりいれてみたり、見過ごしそうな路地を探検してみたり、道端に咲いた花に鼻を近づいてみたり、絶対に読まないジャンルの本を読んでみたり、一年後にはどうでもいいことにこだわることを止めてみたり、と。

そんなことをいろいろ考えるうちに、なんだか肩の力が少し抜けて楽になったような気がする。まだ見ぬ明日へのワクワク感が湧いてきて、「生きるっていいなぁ」と言えそうな気がしてきた。

藤巻氏の著書
「目利き力 」
「特別講義 コミュニケーション学」
「自分ブランドの教科書」
「ビジネスパーソンの街歩き学入門」
「藤巻流 実践・巻き込み術」
など、気になる本がまだたくさんあるので目下図書館の力を借りて、読破する予定だ。


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