ミョンオルは下女の仕事をするうちに仲間と息を合わせる必要があるということに気付いた。
そしてメヒャンに申し出、同じ群舞を踊る仲間に跪き、師匠と呼べというならそうする。もう1度私と踊ってほしいと申し出る。
プヨンは5日時間をあげると言った。
タンシムは思いがけずピョクケツからの宴が入り、母ともども喜んだが、芸よりも何よりもピョクケツは彼女との供寝を求め、挙げ句、ミョンオルと無二の親友だと聞いている。彼女の心が欲しいからどうすればいいか力になってほしいと言われる。
私なんか相手にされるはずがない…タンシムは落ち込んだ。
みんなと群舞を踊れるようになったミョンオルを判書は見て、以前お前が自分の行首にはたらないものがあると言ったが、それは感動ではないのかと指摘した。
自分が楽しい気持ちで踊れないとそれを与えることはできないと言った。
それを聞いていたプヨンは判書を訪ね、あなたの心がほしいという。判書は自分の人生に女は必要じゃないからそれは難しいという。
プヨンはミョンオルを思っているからではないかという。判書は例えそうであってもあの者は心をくれないだろうと言った。
プヨンは何故あの子だけみんなの心を掴むのか悔しくて、ミョンオルを潰してやろうと決める。
そして本番の日。
幕はあがり順調に群舞は進んだが、途中で思いがけないことが起きた。勝手に振りが代えられ、ミョンオルだけが舞台に1人取りのこされることになった。
困ったミョンオルはこの場を収めようと護衛の兵士の剣を抜き、1人踊り出す。それはいつかペクムが舞った鶴の舞でもあり、独創的なミョンオルの舞いでもあった。
ミョンオルは踊りながら、思い出していた。初恋の人の前で舞った時の楽しさを。
ペクムもプヨンの競争心も立派な師匠だ。あの子の才能を引き出したのだからという。
しかし群舞を舞うはずが途中から独舞になってしまい、判書は審査は中止すると言った。そしてせっかくの場を醜い競争心の場にした妓生(きーせん)達には罪を与えるという。
メヒャンはプヨンに怒るが、役場に呼ばれたのでそこで全てを話すというだけだった。
ピョクケツ、長官、判書の前でプヨンは嘘を述べた。
振りがしっくりしないので前日に変えたのだという。師匠の承諾も受けたという。
メヒャンはそうだと嘘で答える。
そしてミョンオルが魂胆があって勝手にあんな真似をしたという話にしてしまった。自分が目立ちたいからやったのだと全てミョンオルのせいにした。
その後の会議で長官はメヒャンを退妓させ、ミョンオルを下女にしようと言い出す。しかしあれだけの才能だ。女楽になってもおかしくないとピョクケツがかばう。しかし判書は、花ではなく肥やしになってみんなを引き入れる者がその地位につかねばならないと反対と唱える。
メヒャンは留任となった。
そしてミョンオルは、もとの行首(へんす)の所へ戻り鶴の舞いを完成させろと判書から罰が下った。
部屋に戻るとプヨンがいた。あなたは純粋だという。プヨンはなんとしても女楽の座がほしい。そのためならどんな修練も、汚いこともするという。
真っ向から挑んでくれれば受けて立ったというミョンオルにでもこれで仕切り直しよという。
死んだ初恋の人まで持ち出して判書の心を動かした。
言葉を聞いた途端、ミョンオルの心は凍った。
行首の所へ行き、死んだ人まで利用したのかと問い詰めると、今の判書様は6年も官職から離れていた。朝鮮の古くからの音楽を集めれば王の覚えもいいだろう。そこまで聞けば判るだろう。
今更、真心という言葉で動くのはお前やお前の母だけだ、世間を知れと言い放つ。
ミョンオルは判書にそんなに権力が欲しいのかと文句を言うが、誤解が生じていることに判書はペクムに何故曲げてミョンオルに伝えたのかと聞く。
あの子は真心という言葉でまた壊れてしまう。判書様はあの子を愛している。けれどなぐさめ者としてあの子を見れますか?妓生(キーセン)の恋はそうでなくてはならない。あの子はあなたに惹かれ始めてる。
真心を信じるよりミョンオルには怒りと喪失感でいてほしい。あの子は天性の芸人だ。芸を伸ばしてやりたいという。
判書はもう1度ペクムとミョンオルに師弟と強い絆を取り戻してほしかっただけだという。
そして鶴の舞いを完成してほしいという。
ピョクケツの宴にタンシムと呼ばれたが、ミョンオルは酔い、酒をついでこぼれる酒は私の心だという。そしてピョクケツにまたしても侮辱する態度をとる。
一緒にいたタンシムはなんとかミョンオルが立ち去った後ピョクケツをいさめようとするが、どうしたらミョンオルの心が掴めるのだ、お前は親友だろうと当たり散らす。
教坊に帰ったミョンオルは母に寄ったまま甘え、判書への恋を口にした。
タンシムは母が娘がピョクケツの目に止まって今に大金を手に入れられると喜んで話している姿を見、そうでないとは言えない。タンシムはミョンオルを邸に入れるための手段だ。
タンシムはミョンオルの母の所へ行き、泣きながら、どうしたらミョンオルの心を盗み、あの方は差し上げられますかと泣きながらいう。
愛してしまったのね。ミョンオルの母は哀れな、ただの妓生にしか過ぎないタンシムを抱きしめた。
ミョンオルは、再びペクムと鶴の舞の修練を始めた。
ミョンオルの母、ヒョングムはタンシムを呼び、娘の心を捕まえる方法をピョクケツに教えるがいいかという。そうするとあなたの恋は終わってしまう。タンシムはそれでいいという。
ヒョングムは娘の心を1番知るのは母だと言い、コムンゴを弾く時もこうした方があの子の心を掴めるだろうと教える。
オムスにピョクケツは遊び人だ、それにミョンオルを差し出していいのかと問う。
ヒョングムは権力を持っている方だ。そして娘の芸を愛して下さっている。
嫌がる娘をペクムの執念から守るにはいっそ、後見人となるピョクケツに付いて都へ行った方がましだと思うと答えた。
今日は子供ができやすい危ないと判っている日でもタンシムはピョクケツの宴に出かけた。それでしか彼女の愛はもう示せないのかもしれない。
ピョクケツはタンシムを抱く。
タンシムは何事もなかったように翌日、使いの者から預かったと言って、ピョクケツの詩と手紙を渡す。
夜、ピョクケツが呼ぶ場所に出かけて行くと、彼はミョンオルには弾けない優しいコムンゴを弾いていた。
それを褒めても、いらだち紛れにしただけのこと、詩も思いのままに書いたから稚拙でミョンオルには面白くもなかっただろうと言い、冷たく立ち去ろうとする。
ヒョングムに言われたように振舞い、楽器も自ら持って馬に乗る。
ミョンオルが詩を投げかけてきた。しかしそれに振り向かず真っすぐ何かに心をとらわれているように立ち去れば、娘はあなたを追うでしょうという言葉の通り、ピョクケツは黙って立ち去った。
その途端、ミョンオルの顔色が変わった――――。
そしてメヒャンに申し出、同じ群舞を踊る仲間に跪き、師匠と呼べというならそうする。もう1度私と踊ってほしいと申し出る。
プヨンは5日時間をあげると言った。
タンシムは思いがけずピョクケツからの宴が入り、母ともども喜んだが、芸よりも何よりもピョクケツは彼女との供寝を求め、挙げ句、ミョンオルと無二の親友だと聞いている。彼女の心が欲しいからどうすればいいか力になってほしいと言われる。
私なんか相手にされるはずがない…タンシムは落ち込んだ。
みんなと群舞を踊れるようになったミョンオルを判書は見て、以前お前が自分の行首にはたらないものがあると言ったが、それは感動ではないのかと指摘した。
自分が楽しい気持ちで踊れないとそれを与えることはできないと言った。
それを聞いていたプヨンは判書を訪ね、あなたの心がほしいという。判書は自分の人生に女は必要じゃないからそれは難しいという。
プヨンはミョンオルを思っているからではないかという。判書は例えそうであってもあの者は心をくれないだろうと言った。
プヨンは何故あの子だけみんなの心を掴むのか悔しくて、ミョンオルを潰してやろうと決める。
そして本番の日。
幕はあがり順調に群舞は進んだが、途中で思いがけないことが起きた。勝手に振りが代えられ、ミョンオルだけが舞台に1人取りのこされることになった。
困ったミョンオルはこの場を収めようと護衛の兵士の剣を抜き、1人踊り出す。それはいつかペクムが舞った鶴の舞でもあり、独創的なミョンオルの舞いでもあった。
ミョンオルは踊りながら、思い出していた。初恋の人の前で舞った時の楽しさを。
ペクムもプヨンの競争心も立派な師匠だ。あの子の才能を引き出したのだからという。
しかし群舞を舞うはずが途中から独舞になってしまい、判書は審査は中止すると言った。そしてせっかくの場を醜い競争心の場にした妓生(きーせん)達には罪を与えるという。
メヒャンはプヨンに怒るが、役場に呼ばれたのでそこで全てを話すというだけだった。
ピョクケツ、長官、判書の前でプヨンは嘘を述べた。
振りがしっくりしないので前日に変えたのだという。師匠の承諾も受けたという。
メヒャンはそうだと嘘で答える。
そしてミョンオルが魂胆があって勝手にあんな真似をしたという話にしてしまった。自分が目立ちたいからやったのだと全てミョンオルのせいにした。
その後の会議で長官はメヒャンを退妓させ、ミョンオルを下女にしようと言い出す。しかしあれだけの才能だ。女楽になってもおかしくないとピョクケツがかばう。しかし判書は、花ではなく肥やしになってみんなを引き入れる者がその地位につかねばならないと反対と唱える。
メヒャンは留任となった。
そしてミョンオルは、もとの行首(へんす)の所へ戻り鶴の舞いを完成させろと判書から罰が下った。
部屋に戻るとプヨンがいた。あなたは純粋だという。プヨンはなんとしても女楽の座がほしい。そのためならどんな修練も、汚いこともするという。
真っ向から挑んでくれれば受けて立ったというミョンオルにでもこれで仕切り直しよという。
死んだ初恋の人まで持ち出して判書の心を動かした。
言葉を聞いた途端、ミョンオルの心は凍った。
行首の所へ行き、死んだ人まで利用したのかと問い詰めると、今の判書様は6年も官職から離れていた。朝鮮の古くからの音楽を集めれば王の覚えもいいだろう。そこまで聞けば判るだろう。
今更、真心という言葉で動くのはお前やお前の母だけだ、世間を知れと言い放つ。
ミョンオルは判書にそんなに権力が欲しいのかと文句を言うが、誤解が生じていることに判書はペクムに何故曲げてミョンオルに伝えたのかと聞く。
あの子は真心という言葉でまた壊れてしまう。判書様はあの子を愛している。けれどなぐさめ者としてあの子を見れますか?妓生(キーセン)の恋はそうでなくてはならない。あの子はあなたに惹かれ始めてる。
真心を信じるよりミョンオルには怒りと喪失感でいてほしい。あの子は天性の芸人だ。芸を伸ばしてやりたいという。
判書はもう1度ペクムとミョンオルに師弟と強い絆を取り戻してほしかっただけだという。
そして鶴の舞いを完成してほしいという。
ピョクケツの宴にタンシムと呼ばれたが、ミョンオルは酔い、酒をついでこぼれる酒は私の心だという。そしてピョクケツにまたしても侮辱する態度をとる。
一緒にいたタンシムはなんとかミョンオルが立ち去った後ピョクケツをいさめようとするが、どうしたらミョンオルの心が掴めるのだ、お前は親友だろうと当たり散らす。
教坊に帰ったミョンオルは母に寄ったまま甘え、判書への恋を口にした。
タンシムは母が娘がピョクケツの目に止まって今に大金を手に入れられると喜んで話している姿を見、そうでないとは言えない。タンシムはミョンオルを邸に入れるための手段だ。
タンシムはミョンオルの母の所へ行き、泣きながら、どうしたらミョンオルの心を盗み、あの方は差し上げられますかと泣きながらいう。
愛してしまったのね。ミョンオルの母は哀れな、ただの妓生にしか過ぎないタンシムを抱きしめた。
ミョンオルは、再びペクムと鶴の舞の修練を始めた。
ミョンオルの母、ヒョングムはタンシムを呼び、娘の心を捕まえる方法をピョクケツに教えるがいいかという。そうするとあなたの恋は終わってしまう。タンシムはそれでいいという。
ヒョングムは娘の心を1番知るのは母だと言い、コムンゴを弾く時もこうした方があの子の心を掴めるだろうと教える。
オムスにピョクケツは遊び人だ、それにミョンオルを差し出していいのかと問う。
ヒョングムは権力を持っている方だ。そして娘の芸を愛して下さっている。
嫌がる娘をペクムの執念から守るにはいっそ、後見人となるピョクケツに付いて都へ行った方がましだと思うと答えた。
今日は子供ができやすい危ないと判っている日でもタンシムはピョクケツの宴に出かけた。それでしか彼女の愛はもう示せないのかもしれない。
ピョクケツはタンシムを抱く。
タンシムは何事もなかったように翌日、使いの者から預かったと言って、ピョクケツの詩と手紙を渡す。
夜、ピョクケツが呼ぶ場所に出かけて行くと、彼はミョンオルには弾けない優しいコムンゴを弾いていた。
それを褒めても、いらだち紛れにしただけのこと、詩も思いのままに書いたから稚拙でミョンオルには面白くもなかっただろうと言い、冷たく立ち去ろうとする。
ヒョングムに言われたように振舞い、楽器も自ら持って馬に乗る。
ミョンオルが詩を投げかけてきた。しかしそれに振り向かず真っすぐ何かに心をとらわれているように立ち去れば、娘はあなたを追うでしょうという言葉の通り、ピョクケツは黙って立ち去った。
その途端、ミョンオルの顔色が変わった――――。