大阪水曜ほっと集談会一世です。
昨日、忙しい生活を強制終了させるべく、郊外の温浴施設に行った。
新緑の中に咲く薄いピンク色のツツジがとても綺麗であった。
ツツジを見ていると、新緑の中から突然一人の青年が現れた気がした。
彼は、タキシード姿でまぶしい程のイケメンである。
はにかんだような笑顔の横には、可愛いお嫁さんがいる。
ああ、夢だったのか!
昨日は、亡き弟の月命日であった。
彼が結婚式を挙げたのは、昨日のような新緑の眩しい季節であった。
新緑の中に咲くピンク色のツツジのような青年時代の彼にもう一度だけ会いたいと思った。
そして未来の彼に、私はこう言うのだ。
出世なんかしなくても良いから、マイホームなんか持たなくてもよいから、息子のことも心配するな、自分の体のことだけを考えていればよい。
そのようなつかの間の尽きぬ想いは、どうやら私だけではないらしい。
※今日の森田博士の言葉
慈恵医大の三年生であった私の弟が戦死した時には、私は非常に悲しかった。
たった一人の弟であり、私の手で一人前の医者にし、仲よくやってゆきたいと思っていたので、ひどく力を落としたのであります。
その後、十年ぐらいは、弟が死んだということをどうもはっきり考えることができないのです。
ひょっとしたら捕虜にでもなっていて、ひょっこり帰ってくるのではないかと奇跡をあこがれるというふうであります。
同じ年頃の兵隊を見るたびに、そういうことを考えました。
2024/06/11 一世