Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

休息

2012-04-10 | 想い・雑感
胃癌に対して抗がん剤治療を行う場合
まず行う治療法…first line
次に行う治療方法…second line
3番目に行う治療方法…third line

という風に
行う順番をある程度決めている

胃癌の場合は3番目くらいで
行える治療方法はなくなる場合が多い

そのthird line therapyを1コース施行したSさん
パクリタキセルというお薬を使用したのだが
1コースの3回の点滴を行い終わったころから
体調を崩した
食欲が落ち全身倦怠感もつよい
血液検査で出血傾向は無いのだが少し鼻出血も伴う

2コース目に入るのを躊躇い
少し待ってくれとのこと
腫瘍マーカーはぐんと減って来たので
かなり効果があると思われるのだが
一か月ほど待った
その間に体調は回復し
気力も出てきたようだが

「今回の治療は堪えた
動き回って仕事ができないというのが
精神的にもきつかった
もう少し治療をせずに様子を見たい
もう一か月ほど…」

医学的にはお勧めする旨をお伝えしたうえで
一か月後の受診をお約束した
もし一か月以内に体調が悪くなったり 気が変わったりしたら
すぐに連絡をいただくこともお約束した

進行胃癌が見つかって以来
治療のために頑張ってきた 走り続けてきた
治療という意味では休まず続けた方が良いのかもしれないが
心も体も休息を求めている
ご本人の意思を尊重し
待ちたいと思う
待つ間にもし腫瘍マーカーが跳ね上がったとしても
いっしょにその事実を見つめ
できることをいっしょにやっていきたいと思う

そう
立ち止まることも必要だ