Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

背中

2013-06-11 | 想い・雑感
右膝が少し外に曲がり
背中は地面に水平となるほど屈し
杖をつきながら
トボトボと病院をあとにしていく老女

息子が自分より先に旅立つ可能性が高いことを知った彼女
その背中は小さく頼りない

我が子を背負ったであろうその背中は
とても寂しげ

子供にとっては
どこよりも広く 
安心できた場所だったはずなのに

予後規定因子

2013-06-11 | 想い・雑感
予後
という言葉は分かりにくいかもしれませんが
癌治療の現場では
生命予後
端的に言えばあとどれくらい生きられるか
ということをさす言葉になります

予後半年
といえば
統計的には半年くらいで生命の危機がやってくる
というふうに予測していることになります

予後規定因子
というのはその予後を最も規定する要因をさします
例えば末期の肝硬変の方に早期胃癌が見つかったとしたら
予後規定因子は肝硬変ということになりますから
いくら胃癌が見つかっても
治療対象とならない場合が多くなります

原発性胆汁性肝硬変という難病指定されている病気があります
その病気がかなり進行した状態のKさんに
早期胃癌が見つかりました
その胃癌がKさんの命に関わってくるようになるのには
数年の猶予があると思われますが
一方原発性胆汁性肝硬変のほうの予後は予測式上は2年弱で
生存率50%
う~ん
どちらが予後規定因子かは
神のみぞ知る・・・

一般的にはとても手術をお勧めできる状況ではないが
数年後に胃癌が死に直結したとなる可能性も
ゼロではない・・・