恩師のご著書「講演集」より
講演集、 二
東京・沖縄講演のお土産話――懺悔と告白
先の続き・・・
和歌山で或る学校の校長先生が自分の過ちに気付くと、
もう恐ろしくなって何とかこのいやらしい自分から逃れたいと強く思って、
和歌山城の近くから和歌山港へ単車に乗って一生懸命逃げたところ、
港に着くと、「あなたが地球の果てまで逃げても逃がしません」と、
自分の良心が言ったそうです。
宇宙の果てまで逃げても、監視されているこの良心は、
和歌山城から港まで逃げたとしても、
そんなもの逃がしては下さいません(笑い)。
それでも必死になって、その先生は逃げたそうです。
しかし宇宙の果てまで逃げても、自分の心から逃れることはできません。
自分の中にはちゃんと神仏の心がいて下さいます。
孫悟空がお釈迦様に背いてお釈迦様に掴まった時、
「私のこの手から逃れたら、
あなたを逃がしてあげよう」と言われました。
あまり悪いことをするものですから、お灸をすえられたのです。
お釈迦様の手などは、小さい手ですから「そんなことはわけない」と言って、
あの觔斗雲(きんとうん)を呼んでパッと雲に乗って逃げたそうです。
あれは時速何万キロという早さで走る雲だそうですね。