せろふえ

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楽譜を見たい

2021年04月30日 | 音楽

 少なくともクラシック音楽は「楽譜」で現代まで伝わっている。音はほぼ残っていない。
 だから、僕なんて所詮下手くそアマチュア演奏家に過ぎないが、それでもまず、楽譜を見たい。プロの弾いた音は後だ。(と言ったって、自然に聞いている事が多いし、参考になるから聴いた方が良いが。)へんな先入観なしに楽譜を見たい。音楽仲間も、楽譜を配られるとまずプロの音源を探す人が多くてびっくりする。
 小説家がすごい悪筆で、編集者なのか解読して活字にしたという話を聞く。だから作曲家の下手くそな自筆だけでなく、出版譜のほうがよかったり、それしかなかったりする。多くの自筆譜のファクシミリとか、初版譜が僕のようなアマチュアでも見ることができて、本当にありがたい時代だと思う。
 それから、楽譜に書いてない習慣の問題もある。われわれアマチュアも勉強しなけりゃなあ。困ったことに、そういうわけで、プロも信用できない。良い先生に出会わないととんでもないことになる。


 写真は長年愛用している写譜ペン。いったん見つからなくなって、でも出てきた。よかった。

ラジオの録音

2021年04月13日 | 音楽
 ラジオの録音はラジオ録音機を買ってあって、古楽の楽しみをメインに録音してた。うちは光回線を引いているのでアンテナは立ててない。T字アンテナをつないでいるのだが、当然音質はよくない。いまやネットでラジオも聴ける。らじるらじるを録音できる無料のMacのソフトウェアがないのだ。昔は何かないかなと思うとたいていMacだったのだが、いまやすっかりウィンドウズだ。そのうち今度はChrome OS になるのだろうか?
 radikoolと言うのをウィンドウズ7でうれしく使っていたのだが、安全性の問題もあるし、いやとうとうソフトが動かなくなってしまった。あいかわらずマックのはiOSも、ない。有料はあるが、買う気になれない。garagebandで録音できる、というがいろいろ面倒で僕の手に余る。
 ふと見るとラジオ録音機は同軸ケーブルがさせるじゃあないか。ためしにTVの同軸ケーブルを突っ込んだら、なんだよ聴こえる。今までなにやっていたのだろうか?もっとも番組情報などは自動では入らない。高音質で聴こえるようになって、快適だ。

「つまらない」の思い出

2021年02月28日 | 音楽
 チェロは1浪のすえ大学に入学してから始めた。全然ものにならなくて、でもあきらめの悪い性格で、仕事が順調になってから遠い知り合いに無理やりに先生を紹介してもらってレッスンについた。わりと有名な先生で、きびしかった。最初ともかく一度おいでと言ってくださって、音階でも弾けと言われ、こういうときはともかくゆっくりひとつひとつの音をちゃんと思いながら弾き、そうしたらすぐさま途中で「そうやって習ったの?」と言われて、全否定された。いや、本当の基礎から習った。実は仕事は忙しく、数えたら1年ほど、10数回しかレッスンに行ってない。でもそのときの基礎の上というか、ほとんどその1年で習ったことだけで、いまだに弾いている気がする。
 ともかくきびしい先生で、いつも1小節も弾かせてくれなかった。「いやそうじゃなくて、このあいだ言ったけれど…」と妥協を許さない。いま思い返しても本当にありがたいことだった。
 ある日、レッスンを終えて、次の子は音高を受けるんだ、とおっしゃるので厚かましくも、少し聴かせてもらっていいでしょうか?と言うと、どうぞどうぞと言ってくれた。バッハの無伴奏、1番のプレリュードだったと思う。僕には1小節も弾かせてくれないのに、さすが音高をうける子は違う。最後まで黙って聴いていて、終わった途端に
「つまんないね。」
 他人事ながら血が凍るかと思った。怖い。

 それより数年前だろうか、花岡和夫(リコーダー奏者としては日本で完全にトップ。)がテレビのリコーダー講座をやっていて、教育、啓蒙も見据えている人じゃなくて、もう、完全に奏者、プロなのだ、テレビとはいえ講座をやるなんてすごい。それを見ていた人が「こわいんですよー、つまんない、とか言うんですよ。僕ならテレビであんなこと言われたら二度と立ち直れない。シロートにあんなこと言います?」とか言っていた。

 リコーダーも吹いていた。第一回都留古楽音楽祭のサマースクールに3泊だったか4泊だったか参加した。ほとんどグループレッスンだったが、ともかくルネッサンスリコーダーの純正の響きがすばらしくて打ちのめされた。長三度はこんなに狭いのか。それから、アルトはG菅で、実音を吹かされるのだ。個人レッスンも30分だけあった。せっかくなのでそのG菅のアルトでデュエットをやってもらった。曲がなんだったかおぼえていない。ポリフォニックなルネッサンスのもので、落ちないように、音を間違えないようにしか頭になく、でも響きの美しさに感動して曲の最後まで行ったら先生は「……つまらないね。」
 まいった。いや、実を言えばうれしかったのだ。そこまでのレベルまでには行ったのかな。

オーケストラ 知りたかったことのすべて クリスチャン・メルラン

2020年12月18日 | 音楽
「知りたかったことのすべて」ってのはずいぶん大風呂敷だなあと思うが、6000円もし、500ページを超える。たしかにあらゆることが取り上げられているように思う。
 著者はフランス人らしく、フランスの状況ばかり詳しく、日本というかアジアのことは関心がないならしい。全然知らない人物ばかり取り上げられている。読んでもしょうがないので呼び飛ばした。
 知らない人でも、指揮者とオーケストラ団員との刺激的なやりとりはおもしろかったし、いや、知らない人人物伝はともかく、全体としてとてもおもしろかった。

300円イヤホンの使用報告

2020年12月04日 | 音楽
 安物のイヤホン買った。 前にもこういうのがあったが、口の中の音?が変なふうに響くのだ。歯をあわせると、カチカチ言う。それどころかあごを動かすとゴソゴソ言う。脳内ノイズキャンセリングしないといけない。(^^;)草むしりはどうせ雑音だらけの環境だ。問題ないのか。

練習してない!

2020年11月26日 | 音楽

 演奏会まであと2回しか練習がない。自分もいちおう毎日楽器を出してるが、練習してない!
 ドレミファ、あれ?ドレミファ、あれ?みたいにしてたら、それは練習ではなくて「下手くその定着」だ。
 できないこことをできるように試行錯誤をすることを練習というのだ。してない。もっとゆっくり、できることを定着させなければいかん。
 こんな年寄りになって、まだこんなこと言ってるんだから情けなくなる。

apple watch は iPod nano の発展型

2020年11月25日 | 音楽

 iPodを二つも持っているのだが、実はあんまり聴いてない。年がら年中音楽を聴く気が知れない。一日中イヤホンをしている若造は、音楽が好きじゃないのだろうなあ、と思う。
 車の運転の時は聴くけど自転車に乗りながらイヤホンで音楽を聴くのは、たしか条例で禁止されている。
 たまにiPodを取り出して草むしりしようとしたら、接触が悪いのか、断線か、している。こんなことがあるとますます聴かなくなるなあ。
 どうやら別のにつないでもだめなので、イヤホンだ。捨てた。
 イヤホンはたくさん持っているはずなので、あさってみたら出てくるわ出てくるわ、それがすべて短い。途中にリモコンがつながるようなタイプばかりだ。(-_-;)いつのだよ。でも新しく買う気がしないんだよなあ。Bluetoothのもあるし。でもたまに使うiPodはnanoの古ーいやつでつながらない。もうひとつのtouchもぼろぼろなのだ。やっぱり新しいの買おうかなあ。
 いっそのことapple watch にしようかなあなどと思っている。Apple WatchってのはもともとiPod nano の発展型だというのだ。なるほど!
 どうしよう。

テンポのこと (再掲)

2020年11月05日 | 音楽
 テンポのことは「楽譜の風景」に書いてあることが僕のバイブルだ。「イタリア語の中間搾取」「メトロノームへの不信」。それから、別のところに書いてあるのだけれど、メシアンとのエピソード。まあ、一言で言えば楽譜に書いてある指示をそのままは信用するな、ということに尽きる。ダイナミックスだってそうだし、そう、そもそも楽譜というのは音符一つ一つの始まりはわかるが、どこまで、どうやって伸ばすか、すら厳密には書いてないのだ(アーノンクー ル)。
 さらにいえば、テンポは固定された、絶対のものではない。(岩城が書いていたっけ)
 楽譜を良く読み、勉強し、やってみる。状況をよく見る。よく聴いて、改良し、考えるしかない。プロがやってることすら無批判に信用してはならない。まあ、あたりまえか。

大人になってからの習い事

2020年10月15日 | 音楽

 日曜のこと。市民オケの練習で。
 大人になってから楽器を始めるのに、もっとも必要な能力は「自分の汚い音に耐えること」
 市民オーケストラで最も必要な能力は「かすむこと」
 いや、皮肉でも何でもない。大人になってから楽器を始めるなんて、よほどのことだし、音楽の好みだってはっきりしている。すばらしい音楽を体験してきているにちがいない。それが、自分で楽器を初めて最初からきれいな音がでるはずがない。10年経っても20年経ってもプロのように弾けるはずがない。だからついいやになってやめてしまうのだ。自分が鈍感でほんとによかった。
 アンサンブル、特にオーケストラの弦楽器は本当にありがたい。ほぼまったく弾けなくても、まわりが弾いてくれるんだもん。そういう自分に耐えられないと、やめちゃう。大丈夫、誰かが弾いてくれる。それから、相当うまい人だって、実はたくさん間違えている(と思うのだが?)。チェロ全体が弾けなかったら「難しいね」と言ってもらえる。あるいは選曲が間違っている。弾けもしないのに、雑音を出したら、それは迷惑だ。かすもう。いや、ほんとは、練習では間違えても、雑音出しても良い、練習なんだから。全体で取り上げて練習させてもらえるかもしれないし、ともかく本番までに弾けるように、あるいは、かすめるようになれば良い。
 練習してもなかなかうまくならないけれど、でも→ 学習曲線は階段状
 あるいは→ 悪魔のトライアングル

 つい偉そうな説教じじいになっているだろうか?すみません。

楽器と勝負事

2020年10月11日 | 音楽

  楽器を弾いていて、それから碁なんかも打っていて、いつも思うのは客観性のことだ。
 勝負事は勝ち負けは絶対だ。それが目的なんだから当然だ。勝てば官軍。どんなに筋が悪かろうが、プロがダメだというようなやり方だろうが、負けたら何も言えない。相手の方が強いのだ。
 自分のざる碁は基本の基本の読む能力が低い。筋悪をとがめる読みができてないんだからしょうがない。
 音楽は、じつは微妙で、指が回ればまわりを黙らせられる、わけではない。むしろ音色の方が問題かもしれない。昔、アンサンブルが楽しめるくらいになって、自分でも少しはうまくなったと思った頃、言われたのは、音色がよくなったということだった。いくら指が回ってもまわりを邪魔したら、やっぱりそれは邪魔なんだよね。その「邪魔」もまた微妙で、こちらは下手くそだと思っていても自分はうまいと思っているやつもいる。実は「音痴」と思っているこちらの方が間違っているのかもしれない。勝負事なら絶対やっつけて黙らせる、あるいはこちらが間違っているのかと納得できるが、音楽ではできない。
 少なくともヨヨマはこう弾いてたとか、鈴木秀美は、とか言ってそれを人に押しつけるのだけはしないようにしないとなあ。
 勝負事も実は微妙なのだ。結果は非情だが、それはほんとうに微妙なあれこれの結末だったりする。「これが絶対」と思っているとときどきとんでもなく打ちのめされる。人間謙虚でなければ、と思うが、それでもすぐずに乗ってしまう。修行が足りん!

「わたしと古楽」NHKFM

2020年09月01日 | 音楽
 いつも「古楽の楽しみ」を録音して聞いている。朝放送しているときに聞きたいのだが、次女が起きてくるともうすぐテレビをつけてしまうのだ。録音を聞いているので、ツイッターでは放送と同時にいろいろ情報が流れているのだが、乗り遅れていて悲しい。
 先週は「わたしと古楽」という特集で、解説者が自分のことを語っていておもしろかった。こどもの時から古楽づけの人もいれば、高校生の頃はチェッカーズやオメガトライブ(第二次グループサウンズっていう言い方も笑ってしまった)などと言う人もいて、なんかおかしかった。



 ひさしぶりにガットを取り出して、ひさしぶりにバッハの無伴奏を1番最初からちょっと遊んだ。
 鈴木秀美の楽譜で、ためしにやってみたらこの1個ー3個のスラー(3個ー1個ではない!)でわりとできたのでうれしかった。もっとも、注意深く楽譜を見ないで、うろ覚えの記憶とまざっていいかげんに弾くものだから、ひどいことになってしまった。練習でなく、ただ弾いているんだからしょうがない。



音楽の先生にピアノで伴奏してもらった。うれしい。

2020年08月01日 | 音楽

 学校がテスト期間らしく、音楽の先生に1時間ほど遊んでもらったというかピアノで伴奏してもらった。うれしい。
 リコーダーでヘンデルのソナタト短調とハ長調、バッハの1035。チェロは31の名曲選から何曲か。
 いきなり初見で弾かせて申し訳なかったが、さすがにプロだなあ、感心した。楽しかったと言ってもらえて本当にうれしい。
 フォーレのシシリエンヌは練習なしにやってはいけない曲だった。(-_-;)

サブウーファー

2020年05月23日 | 音楽
 サブウーファーはだいぶまえに買って、なかなか音楽をゆっくり聴くような時間がなかったのだろうか、あまり大きな音を出したりしなかったかもしれない。あらためてあんまりサブウーファーが効いてないなあ、と思って調整しようとしたら、なんと!つながってなかった。まいった。いままで気づかないなんて、なんてぼんくらな耳だ!
 サブウーファーと言ったって実際の所は本当の最低音は出ないんだよねえ。(ロックというかエレキベースなんてバスというよりバリトンくらいだよね)低音がブーブー言ってるだけではしょうもないが、16フィートのメロディーがちゃんと聞こえるとうれしい。

パッションオブリーズン / サワークリーム

2020年04月26日 | 音楽
 
 ブリュッヘン・ブッケ・ハウヴェ3人による「サワークリーム」の名盤「パッションオブリーズン」は作者不詳とか中世?から現代曲までぐちゃぐちゃな選曲で、いやぐちゃぐちゃではなくて、
「幾何学や算術、天文学といった「科学的観点」によって選ばれた5世紀に渡るプログラム」
 とのことだ。
 アルバムタイトルの「パッションオブリーズン」ってなに?「理由の情熱」って、いやこの場合は「理由」でなく「理性」かあ、と思ったが、ずっとわからなかった。原題は
 
THE PASSION OF REASON

 このパッションは「受難」じゃないか?マタイ受難曲は Matthäus-Passion だ。だから

「理性の受難」

 じゃないだろうか?

 昔々、音楽はインテリが学ぶべき必須科目でしかもそれは数学の一部だった。
 うろ覚えなのだが、だれだったか学者が、音楽を論理的なものと感情的?なものと分けて論じていたとのこと。論理的な音楽の例に一拍を普通はせいぜい2個、3個、4個に分割(8分音符、三連符、16分音符)するのだが、もちろん論理的には5連符でも11連符でも(しかも同時ってのは多声で上が7分音符で下が13連音符みたいなのだって)できる。そんな音にはされなかったようなのが楽譜に残っていて、それがこのCDに収められているんじゃなかったろうか。

 今回ネットでこのCDのことを調べたのだが、どこにも THE PASSION OF REASON の訳すら書いてない。
 訳のことも、そのほかここに書いたいいかげんなことも、いいかげんなことだ。だれか、ちゃんとしたことを教えてくれないだろうか?

皆川達夫さんが亡くなったそうだ

2020年04月23日 | 音楽
 皆川達夫さんが亡くなったそうだ。去る19日、4月25日の93歳のご生誕日を目前にしてとのこと。ご冥福をお祈りいたします。
 もちろん直接の交流はなかったけれど、バロック音楽の楽しみで親しんだり、講談社新書を読んだりした。
 皆川達夫さんの言葉で忘れられないのは、ご自分の主催するアマチュア合唱団の演奏会で入場料を取らない、アマチュアなんだから。本当は交通費も出したい、と書いていたこと。
 僕は自分の所属する市民オーケストラが入場料無料で、それはとても誇りだ。