畑の橋のたもとに生えている「クララ」が枯れてきました。マメ科ですからサヤにタネが入っているのでしょう。クララは多年生の草ですからタネをポット植えして移植し、畑にクララの茂みをつくりたいと思います。
去年かおととし、このブログに筑紫哲也のエピソードを紹介しました。
彼の友人が大学生に「日本とアメリカは六十年前、戦争したんだよ」と話しました。すると学生にきかれたというのです。「それで先生、どっちが勝ったんですか」
もしぼくが、若い人にたずねられたら、何を、どこから、話せばいいか。途方に暮れるしかありません。もうそんな時代になっています。「東条英機」の話をしようとしたら、「お父さん、西条秀樹のことでしょ」と息子に訂正された、というのもひと昔前の話になります。
そんな時代にまだあの戦争の戦記ものなんか読んで、なにかつぶやいても、「おい、じいさん、古い話はやめときな」といわれるか。でも、でも、読むしかありません。なんといわれても。
『日中戦争の全貌』(太平洋戦争研究会編 森山康平 著・河出文庫・2007年発行)という本を、インパール作戦に参加した兵士の本につづいて一気に読みました。『ビルマ決戦記』という本にはノツノツつかえ、ひと月かかって読んだのとえらい違いです。
この本はぼくにとっては好著でした。目新しいことは書いてなくても、これによって日中戦争の流れ・展開がわかりました。1937年(昭和12年=ぼくの生れた年)から延々1945年の8月の敗戦までつづいた戦争ですが、その全体の流れはよく知りませんでした。ビルマとかニューギニアとかルソン島とかガダルカナルとか沖縄とか満州とかあちこちの厳しい戦争に目が行き、また中国では南京大虐殺とか三光作戦とか中国住民の虐殺や野蛮な日本兵の行動とか断片的にいろいろ読んだことはありますが、全体像はつかめていませんでした。
それがこの本では全体像がつかめるように、相当に詳しく知る人が、わかりやすく書いています。そして書き方が独断的でなく、その見方に共感できます。日本軍の行動を擁護する側に立って独善的に書かれた本なら1ページでやめます。三光作戦など日本軍の犯罪的な行為を告発する本なら、身勝手ですがいまの神経では持続して凝視することができません。でもこの本は一気に読みました。読めました。感想はまた書きます。
26日の晩、また畑が荒らされました。動物ネットを張って竹で押えていたのに、下からもぐって、たくさんのサツマイモを食い荒らしています。農業にくわしい畑のそばの家の人に見てもらいましたが、蹄型の足跡もあり、犯人はイノシシのようです。
手当てして「もう大丈夫だろう」と思っていたのに大きな被害にあい、写真を撮る気もしません。とりあえず杭を打ってネットの竹を押さえ、ラジオを復活することにしました。なんだか力が抜けました。すぐには「どうしたらいいか」考えたり、対応策を講じる元気が出ません。
イノシシなら、数万円かけて、畑全体に電気柵をめぐらすしかありませんかね。