古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

読み返すのがたのしみな本

2021年05月19日 05時26分10秒 | 古希からの田舎暮らし
 注文していた古本が届きました。読むのがたのしみです。
 本の題名は『評伝 アドルフ ヒトラー』/加瀬俊一著(1978年6月発行・文藝春秋社刊)。
 出版されたのはぼくが40歳の頃です。ぼくは40代のときに、三宮・センター街の古本屋でこの本を買いました。ずっとぼくの書棚にあり、ときどき読み返していました。10回は読んだでしょう。
 数年まえ、本棚を整理したとき「さすがにもういい」とこの本も処分しました。
 しかし、最近また読みたくなりました。ネットで検索したら見つかったので、買うことにしました。90円くらいの古本として入手できました。
 本を書いた加瀬俊一は、明治36年に生れて101歳まで生きた外交官です。松岡洋右が三国同盟調印のために渡欧したとき随行したり、モスクワで松岡が日ソ中立条約を調印するのに随行し、昭和20年9月2日、ミズーリ艦上で敗戦の調印をしたとき重光葵に随行したり、いろいろな歴史の舞台に登場しています。
 チェンバレン/チャーチル/ルーズベルト/だけでなく、ナチスのヒットラー/ゲーリング/リッペントロープ/、モスクワではスターリンにも出会い、会話した外交官です。
 彼は重要人物に出会ったり、歴史の歯車がまわったときの自分の印象を書いています。後世の歴史家はいろんな資料を読んで書くことができます。しかし歴史の現場に立ち会った人の本といえば、これが一番です。敗戦後も外交官として、平和を志向しながら、国連大使をしました。
 日本の歴史にはいろんなことがありましたが、信長・秀吉・家康のあの「できごと」が一番です。世界の歴史のなかでヒトラーをめぐる「できごと」が一番です。「好き」とか「イヤ」でなく、やがて歴史にうずもれる「大きなできごと」を、おじいさんはまた読んでみたいのです。
 あの戦争が〈人生 ⇒ 歴史〉になっていく時代に生きた人間として。 
コメント
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