老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

503;上手な介護サービスの活用処方 第30話「認定調査の項目」 〔28〕 自分の名前を言う

2017-11-01 10:39:53 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第30話「認定調査の項目」 〔28
3-5 自分の名前を言う(能力)


ここでいう「自分の名前を言う」とは、自分の姓もしくは名前のどちらかを答えることである。

1.できる
2.できない

1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう。
2.質問されたことについて正しく回答できない、あるいは、まったく回答できない場合をいう。
  回答の正誤が確認できない場合も含まれる。


旧姓でも、「自分の名前を言う」ことができれば、「できる」になる。

ここの認定調査項目は、ほとんどの方は「できる」であり、余り認知調査項目として必要でないような感じがします。
でも認知症の症状を把握するには、「自分の名前を言う」ことができるかどうか、尋ねることには問題はないが、
調査のなかでは同居されているご家族の名前をどこまで認識されているか、そのことを聞いたりして認知症の進行状態を特記事項に記載しています。

自分の名前を答えることができなくなったときは、認知症の症状は重くなっていると思ってよいでしょう。


認定調査とは直接関係ありませんが、
同居されていない(大きな)子どもは、
(認知症を患っている)老親に「わたし誰だかわかる」と尋ねる光景を見ることがあります。
自分を生んでくれた親に、名前を憶えているかどうかは、大きな関心事であります。
何故なら離れて暮らしていても、老いても、自分の存在を覚えているかどうか。
でも、認知症を抱えている親にとっては、苦痛なのです。子どであることは、顔を見てわかるが、名前が浮かんでこない。
そう感じられたときは、「太郎だよ」「花子だよ」と自ら助け船を出すことで
親は鸚鵡返しに「太郎だよね」「花子でしょう」と戸惑いから安心の表情に変わります。
試すような言葉かけは、認知症を抱えた人にとって不安や戸惑いを増幅させ、
自分は本当に惚けたのかな、と思い込んでしまうことになるからです
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499;上手な介護サービスの活用処方 第29話「認定調査の項目」 〔27〕 短期記憶

2017-10-30 02:52:41 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第29話「認定調査の項目」 〔27 
3-4 短期記憶(能力)


ここでいう「短期記憶」とは、面接調査日の調査直前にしていたことについて、認定調査員から質問され、短期記憶の能力を評価する。

1.できる
2.できない

1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう。
2.質問されたことについて正しく回答できない、あるいは、まったく回答できない場合をいう。
  回答の正誤が確認できない場合も含まれる。


上記の質問で確認が難しい場合は、「ペン」、「時計」、「本」を見せて、何があるか復唱をさせ、
これから3つの物を隠し、何がなくなったかを問うので覚えて置くように指示する。
5分以上してからこれらの物のうち2つを提示し、提示されていないものについて答えられたかで「できる」「できない」を選択する


調査当日の昼食で何を食べたかまで答えることはできた。
しかし、家族の話では、日頃は物忘れがひどく、直前のことまで覚えていないことがある、と家族から話があったときは、「できない」を選択する。



3-4の「短期記憶」の調査項目は、家族からの聴き取りによる判断が多い。
勿論の調査直前何をされていたかを問うこともするが、短期記憶があることの事実を具体的に認定調査員に話されることが大切。
一人暮らしの場合は、同居されていない家族が立ち会ったとき、短期記憶のことが把握しにくいときは、
デイサービスのスタッフやヘルパーなどにサービス利用時の短期記憶の有無を聞いておくとよいでしょう。
同じことを何回も聞き直したり、いま話した内容も忘れたり、いま食べたことも忘れたりしていると短期記憶障害があります。
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496;上手な介護サービスの活用処方 第28話「認定調査の項目」 〔26〕 生年月日や年齢を言う

2017-10-29 05:03:16 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第28話「認定調査の項目」 〔26
3-3 生年月日や年齢を言う

ここでいう「生年月日や年齢を言う」とは、生年月日か年齢かのいずれか一方を答えることができることである

1.できる
2.できない

1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう。
2.質問されたことについて正しく回答できない、あるいは、まったく回答できない場合をいう。
  回答の正誤が確認できない場合も含まれる。


・実際の生年月日と数日間のずれであれば、「できる」になる。
・年齢は、2歳までの誤差で答えることができれば、「できる」になる。


 認定調査をして実際に疑問に感じていることがある。
それは認知症が進んでいても、年齢を正しく答えることができないのに、生年月日は正しく答えられる。
そうすると認定調査の判断では、生年月日だけでも答えることができれば、「できる」を選択する。

自分の名前を忘れるような状態になったら、認知症の症状は重度になり、成年月日も答えることもできない、と思う。
その人ににとって生年月日は名前のようなものであり、
生年月日は何かにつけ書類に記入したり、聞かれたりすることが多いため、頭のなかに名前と同じく刷り込まれており忘れにくい。

しかし、年齢は変化し、70歳、80歳代の年齢であっても、自分はまだ30代、40代の年齢だと思っている調査対象者をよくみけかる。

長男は50歳の半ばを過ぎているのに、「息子がお腹を空かして学校から帰ってくる」、と思い、
ガスコンロに鍋をかけおかずをつくる。そのうち鍋をかけたことを忘れ、鍋を焦がし、大騒ぎになる。
長男から「火事になったらどうする!」とすごい剣幕で怒られてしまう。
当の本人は、息子のためにおかずを作ったのに、なぜ起こられたのかわからないでいる。
このような状態にあっても、生年月日だけは正しく答えられる。

認定調査では、生年月日か年齢かのいずれか一方を答えることができれば、3-3の認定調査項目では、認知症はない、と判断さえてしまう。
問題が残るところである。
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491;上手な介護サービスの活用処方 第27話「認定調査の項目」 〔25〕

2017-10-27 20:25:33 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第27話「認定調査の項目」 〔25〕
3-2 毎日の日課を理解(能力)


ここでいう「毎日の日課を理解」とは、起床、就寝、食事等のおおまかな内容について。理解していることである。
厳密な時間、曜日ごとのスケジュール等の複雑な内容まで理解している必要はない。


1.できる
2.できない

1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう。
2.質問されたことについて正しく回答できない、あるいは、まったく回答できない場合をいう。
  回答の正誤が確認できない場合も含まれる。


・起床や就寝、食事の時間等を質もして、できる・できないの選択をする。
・週の何曜日にデイサービスがあるか答えられなかったが、毎日の起床、就寝、食事等のおおまかな内容について答えることが出来た。 ⇒ 「できる」を選択する


・認知症老人は、時間 ⇒ 場所 ⇒ 人物 の事がわからなくなり、右側に行くほど認知症症状が重くなっていく。
・1日のおおまかな生活の流れを理解できているか、を認定調査を行う。
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480;上手な介護サービスの活用処方 第26話「認定調査の項目」 ㉔

2017-10-22 00:05:33 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第26話「認定調査の項目」 ㉔

3-1 意思の伝達(能力)


ここでいう「意思の伝達」とは、調査対象者が意思を伝達できるかどうかの能力である。

1.調査対象者が意思を他者に伝達できる
2.ときどきできる
3.ほとんで伝達できない
4.できない

1.手段を問わず、常時、誰にでも「意思の伝達」ができる状況をいう。
2.通常は、調査対象者が家族等の介護者に対して「意思の伝達」ができるが、その内容や状況などによってはできる時と、できない時がある場合をいう。
3.通常は、調査対象者が家族等の介護者に対して「意思の伝達」ができないが、ある事柄や特定の人(例えば認定調査員)に対してであれば、まれに「意思の伝達」ができる場合をいう。
・認知症等があり、「痛い」「腹が減った」「何か食べたい」等、限定された内容のみ「意思の伝達」ができる場合は、「ほとんど意思の伝達ができない」を選択する。

4.重度の認知症や意識障害等によって、「意思の伝達」が全くできない。あるいは、「意思の伝達」ができるかどうか判断できない場合をいう。

・失語症が原因で会話が成立しなくとも、本人の意思が伝達できる場合は、それが会話によるものか、身振り等によるものかは問わない。
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471;上手な介護サービスの活用処方 第25話「認定調査の項目」 ㉓

2017-10-13 12:07:04 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第25話「認定調査の項目」 ㉓ 

今回から 第4群 精神・行動障害に関する認定調査項目になる。
認知症の症状が、日常生活において、どのような行動障害が起きているのか。

被害妄想、昼夜逆転等の精神症状や、介護に抵抗、物を壊したり、衣類を破いたりするなどの行動に関して調査を行うのが第4群である。

選択肢の選択基準

1.ない
・その問題となる行動が、過去1か月間に1度も現れたことがない場合や
ほとんど月1回以上の頻度で現れない場合をいう。
・意識障害、寝たきりなどの利用により、その問題となる行動が現れる可能性がない場合も含まれる。


2.ときどきある
・少なくとも1箇月に1回以上、1週間に1回未満の頻度で現れる場合をいう


3.ある
・少なくとも1週間に1回以上の頻度で現れる場合をいう



・本人の目の前にして、「本人の日頃の行動や介護上で困ったことや問題」を話すのは難しいこともあり、
本人の居ないところで話されるか、あらかじめメモ書きでも良いから、箇条書きにしておくと良いでしょう。
認定調査が終わってから、これも話しておけば良かった、と反省(後悔)することもあるので、メモ書きしておくと助かります

・介護者が日頃のなかで、各項目に沿い、また各項目にないことでも
本人の日頃の行動や困っていること、手がかかっていることなどを話されることです。
・認定調査員のなかには、単に「ある」「ない」だけの問いしかしない人もいるので、
上記のような困っていることを積極的に話されることが大切です。
本人の恥をさらすという意味ではなく、
介護で困っていることをありのままに話されることです。
家族が話された内容が特記事項に記載され、要介護認定審査会でにおいて要介護認定の判断材料となります。

第4群の認定調査項目は、15項目あります。
調査項目にないことでも、介護上で困ったことや問題があれば、そのことも話しておくと良いでしょう。
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468;上手な介護サービスの活用処方 第24話「認定調査の項目」㉒

2017-10-12 11:14:11 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第24話「認定調査の項目」㉒

3-9 外出すると戻れない

1.ない
2.ときどきある
3.ある

「外出すると戻れない」行動の頻度を評価する項目である。
1.外出して一人で戻れないことが、過去1か月間に1度も現れたことがない場合や
ほとんど月1回以上の頻度で現れない場合をいう。

・意識障害、寝たきりなどの理由により、外出が起こりえない場合も含まれる
2.少なくとも1か月間に1回以上、1週間に1回未満の頻度で現れる場合をいう
3.少なくとも1週間に1回以上の頻度で現れる場合をいう

・「外出すると戻れない」行動とは、外出だけでなく、居室や居住棟から出て自室、自宅に戻れなくなる行動も含む
・現在、入所中で、ほぼ毎日のように、食堂や、他のフロアーなどに行くと、自分の居室がわからなくなり、
介護職員によって居室へ連れて行ってもらっているは、「ある」になる。

・ほぼ毎日、近所に散歩に出かけるが、月に1度程度、家に帰って来ることができないため、
近所の人が家まで送り届けてくれることがあるは、「ときどきある」になる。



認知症の症状があるか、ないか判断される調査項目である。
例えば、俗に言われる「徘徊」の行動とも関連し、目を離すと外へ出てしまい、家がわからなくなり大変なことになることから、
常に注意し家から出ないよう声掛けをなどをしている。
そのため、この1か月間「外出すると戻れない」は、「1.ない」の選択になってしまうと、何もなく平穏無事に生活されている、と思われてしまう。
その場合、認定調査員には、「1.ない」ではあるが、常に目を離せない状態にあり、いつも声掛けや所在の確認を行っている等、
手間がかかっていることは話されたほうがよい。
夕食時に外へ出ることが多く、そのため夕食づくりなかなか進まないことなど話されるといでしょう
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460;上手な介護サービスの活用処方 第23話「認定調査の項目」㉑

2017-10-08 04:27:09 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第23話「認定調査の項目」㉑

3-8 徘徊(有無)

1.ない
2.ときどきある
3.ある

ここでいう「徘徊」とは、歩き回る、車いすで動き回る、床やベッドの上で這い回る等、目的もなく動き回る行動のことである

1.過去1か月間に1度も現れたことがない場合やほとんど月1回以上の頻度では現れない場合をいう
2.少なくとも1か月間に1回以上、1週間に1回未満の頻度で現れる場合をいう
・定義に示した行動がいずれか、1つでもある場合も含まれる

3.少なくとも1週間に1回以上の頻度で現れる場合をいう
・定義に示した行動がいずれか、1つでもある場合も含まれる


・重度の寝たきり状態であっても、ベッドの上を這い回るなど、目的もなく動き回る行動も含む
・毎日、ベッド上を這い回っているが、ベッドから下に降りて部屋を這って動き回ることはない。この場合は「ある」を選択する。定義参照


認定調査内容とは直接関係はないが
認定調査の定義でも「徘徊」は目的もなく動き回る行動である、と
認知症老人の「徘徊」行動を見て、目的もなく動き回る、と判断(評価)するのは、チョット違うのではないか
(認定調査では忠実に定義に従い徘徊の「ある」「ない」などの選択は行っている)
認知症老人も含め人間は目的もなく行動するであろうか
どうも「徘徊」という言葉はしっくりこない
よく介護施設などで眼にする光影の一つに、認知症老人が椅子や車いすから立ち上がると
介護員や看護職員などは「立ち上がると危ないから坐っていなさい」、「どこへ行くの?」と聞きながら座らせてしまう
折角「どこへ行くの?」と尋ねたのであれば、行きたいところを最後まで聞いてあげ、その場所まで誘導してもらいたい、と願う
認知症老人の場合、行きたい場所がわからず、自然の摂理で体が反応を示し、立ちあがるなどの行動に出る
体が「オシッコしたい」「喉が渇いた」と反応しても、
どうしていいかわからず「立ち上がったり」「歩き回る」などの行為に出てしまい
どうしていいのかわからずにいることがある
またトイレや蛇口のある場所がわからなかったりして、
うろうろしていると「徘徊」とみられてしまうのは大迷惑である
人間の行動には意味があり、目的のない行動はない

いつも認定調査しながらここの調査項目は悶々としてしまう
《蛇足》酒飲み男 会社帰りはしご酒で飲み屋街をウロウロしているのを「徘徊」と呼んだ方がいいのかもしれない
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455;上手な介護サービスの活用処方 第22話「認定調査の項目」⑳

2017-10-06 14:24:18 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第22話「認定調査の項目」⑳
3-7 場所の理解(能力)

1.できる
2.できない

ここでいう「場所の理解」とは、「ここはどこですか」という質問に答えることである

1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう
2.質問されたことについて正しく回答できない、あるいは、まったく回答できない場合をいう

・所在地や施設名をたずねることではない。質問に対して「施設」「自宅」などの区別がつけば「できる」になる
 施設の所在地や施設名がわからなくても、施設に入所していることが理解していれば「できる」になる

・施設に入所中だが、施設に入所していること自体理解していない場合は「できない」になる


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454;上手な介護サービスの活用処方 第21話「認定調査の項目」⑲

2017-10-06 10:04:57 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第21話「認定調査の項目」⑲
3-6 今の季節を理解する(能力)

1.できる
2.できない

ここでいう「今の季節を理解する」とは、面接調査日の季節を答えることである

1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう
2.質問されたことについて正しく回答できない、あるいは、まったく回答できない場合をいう
・回答の正誤が確認できない場合も含まれる


・旧暦での季節でも、「今の季節を理解する」ことができれば、「できる」を選択する
 季節に多少のずれがあってもよい(例えば、1月であれば「冬」あるいは「春の初め」と回答する)

・調査当日の月日は答えることはできるが、今の季節を答えることができないときは、「できない」を選択する


実際は旧暦ではなく今の季節で、答えていることが多い。
季節の変わり目は、温かさ寒さによって
秋であっても、夏なのか秋なのか冬なのか
回答が微妙に変わり、できる、できない の判断に悩むことがある 
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452;上手な介護サービスの活用処方 第20話「認定調査の項目」⑱

2017-10-05 14:00:35 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第20話「認定調査の項目」⑱

3-5 自分の名前を言う(能力)


1.できる
2.できない

ここでいう「自分の名前を言う」とは、自分の姓もしくは名前のどちらかを答えることである

1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう
2.質問されたことについて正しく回答できない、あるいは、まったく回答できない場合をいう
・回答の正誤が確認できない場合も含まれる


・旧姓でも、「自分の名前をいう」ことができれば、「できる」を選択する


女性の場合 結婚前の旧姓で答える場面に出会うことがある
認知症高齢者の場合、女性はよく「家に帰る」と話されるが
その家は「実家」を意味している場合もある
ちなみに男は「出かける」と話され
出かけ先は「職場」であり「仕事に出かける」と意味している場合もある
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450;上手な介護サービスの活用処方 第19話「認定調査の項目」⑰

2017-10-05 04:30:42 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第19話「認定調査の項目」⑰

3-4 短期記憶(能力)


1.できる
2.できない

ここでいう「短期記憶」とは、面接調査日の調査直前にしていたことについて、把握しているかどうかのことである

1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう
2.質問されたことについて正しく回答できない、あるいは、まったく回答できない場合をいう
・回答の正誤が確認できない場合も含まれる


上記の質問で確認が難しい場合は、「ペン」「時計」「ノートあるいは本」を見せて
何があるか復唱をさせ
これら3つの物を隠し
何がなくなったかを問うので覚えておくように指示する
5分後にこれらの物のうち2つを提示し、提示されていないもについて答えられたかで、できる、できないを選択する


調査当日の昼食で何を食べたか、この質問に答えることが出来ても
家族の話から、日頃は物忘れがひどく、直前のことまも覚えていない、と聴き取りができた場合は「できない」になる



短期記憶の認定調査は、実際には家族からの聴き取りが多い
3つの物を提示し、何があったか、と調査対象者に尋ねることをされる認定調査員もおられますが
実際には家族からの聴き取りを行い、できる、できないを判断し、その内容を特記事項に記載されることが多い
それ故、家族は本人の日頃のひどい物忘れを話すことが大切になってくる
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447;上手な介護サービスの活用処方 第17話「認定調査の項目」⑮

2017-10-04 03:00:24 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第17話「認定調査の項目」⑮

夜明け前の3時頃は
寒く
ひざ掛けと上着を一枚重ねるが
寒さが忍び寄る


3-2 毎日の日課を理解(能力)

1.できる
2.できない


ここでいう「毎日の日課を理解」とは、起床、就寝、食事等のおおまかな内容について、理解していることである。
厳密な時間、曜日ごとのスケジュール等の複座な内容まで理解している必要はない


1.質問されたことについて、ほぼ正確な回答ができる場合をいう
2.質問されたことについて、正しく回答できない。あるいはまったく回答できない。
・回答の正誤が確認できない場合も含まれる


・起床や就寝、食事の時間を質問して選択してもよい
・曜日がわからなくても、毎日の起床や就寝、食事の時間のおおまかな内容について答えられるときは、「できる」になる

3-2 毎日の日課を理解しているかどうか、
を認定調査ではねらいとしている
認知症高齢者の場合、日々の生活のなかでどの程度 時間を把握されているのか、具体的に認定調査員に話すことが大切です
時間という感覚がわからず、朝昼夕の時間の流れがわかっていない
例えば大雨が降ると日中でも暗いときは「夜」、昼寝から起き出したら「朝」などと話され、
時間の感覚がわっかていないなど、そのようなことも認定調査員に話さすとよいでしょう
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443;上手な介護サービスの活用処方 第16話「認定調査の項目」 ⑭

2017-10-02 12:10:21 | 上手な介護サービスの活用処方

 上手な介護サービスの活用処方 第16話「認定調査の項目」 ⑭

今回から9回にわたり《認知機能》の認定調査の項目になる
認知症の症状があるかないか、チェックを行う

3-1 意思の伝達(能力)
1.調査対象者が意思を他者に伝達できる
2.ときどき伝達できる
3.ほとんで伝達できない
4.できない


1.手段を問わず、常時、誰にでも「意思の伝達」ができる状況をいう
2.通常は、調査対象者が家族等に対して「意思の伝達」ができるが、
その内容や状況などによってはできる時と、できない時がある場合をいう

3.通常は、調査対象者が家族等に対しても、ある事柄や特定の人に対してであれば、まれに「意思の伝達」ができる
認知症があり、「痛い」「腹が減った」「何か食べたい」など、限定された内容のみ「意思の伝達」ができる場合も含む

4.重度の認知症や意識障害によって、「意思の伝達」が全くできない、
或は、「意思の伝達」ができるかどうか判断できない場合をいう


失語症で、手指機能の低下により文字を書くことが出来ず、身振りから「意思の伝達」ができる場合は、「できる」になる
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429;上手な介護サービスの活用処方 第15話「認定調査の項目」⑬

2017-09-25 14:50:34 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第15話「認定調査の項目」⑬

2-12 外出頻度(有無)

ここでいう「外出」とは、1回概ね30分以上、居住地の敷地外へ出る頻度を評価する
1.週1回以上

2.月1回以上
3.月1回未満

1.週1回、以上外出している場合をいう
2.月1回から月3回、以上外出している場合をいう
3.月1回未満の頻度で外出している場合をいう

外出の目的や、同行の有無、目的地等は問わない
徘徊や救急搬送は外出とは考えない
同一施設・敷地内のデイサービス、診療所はへの移動は外出とは考えない(例えば同一敷地内にあるサービス付き高齢者向け住宅とデイサービス、老人保健施設と診療所等)

認定調査では外出で多いのは、通院、デイサービスであり、買い物、外食、旅行による外出は極めて少ない


今回で 第2群 生活機能 は終わり、
次回から第3群 認知機能 (9回)の連載になります
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