老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

417;{オシッコ考 ④}「人工透析」

2017-09-22 15:24:18 | 排せつ考
 {オシッコ考 ④}「人工透析」

いまも慢性腎不全症であることに変わりはない私

慢性腎不全症の診断を受け
14年余りの服薬、食事療法を続けるも
医師から腎臓の機能は15%位しかないといわれ
クレアチニンが「8」になると人工透析になるが
人工透析する数値ギリギリまで服薬治療するよりも
クレアチニンが最悪になる一歩手前の数値で人工透析した方が
体に負担がかからない
ということでクレアチニン「6」台の数値で透析に踏み切ったのは10年前
そのときは貧血が酷く、階段を上がるときは足が上がらず本当につらかった
電車に乗り満席のとき、立つのも辛かった
倦怠感もあった
走ることもできず
(30メートルを全力疾走で走るなんてできなかった)

人工透析に踏み切った
透析前の体の状態が一番最悪で
人工透析をした方が体は楽になった
透析して何よりも良かったのは、食事制限を緩和できたことだ
ご飯や肉、魚、果物は幾分多く摂取できたことは嬉しかった
人間食べれることは嬉しい
食事制限も辛いことのひとつであった

透析を始めて辛かったことは2つあった
1つは水分制限 1日多くて700cc
個人差は多少あるが700cc以上水分を摂ることはできなかった
水分を余り摂りすぎると透析をするとき体に負担がかかり、低血圧症状になる

2つめ辛さは「オシッコ」が完全に出なくなる
トイレで用足しができなくなることだ
これは寂しかった
このときほどオシッコがでることの意味と大切さを思い知られた
オシッコがでなくなると「不能者」になったような気持ちになり
人には言えない辛さでありショックであった

健康な体ならば食事や水分を摂ると老廃物としてオシッコやウンチがでる
それは当たり前のことであり、オシッコが出て嬉しかった、と思うことさえない
私の場合は人工透析により血液から老廃物を取り除き、血液を体に戻す
透析で老廃物を除去しても100%きれいな血液ではなく不純物(老廃物)は残っている

透析患者は贅沢病とか怠け病とか揶揄されがちだが、
見た目以上に透析を施行した後は体がだるく、意欲も低下、ときには意欲喪失さえする
一番の不安 死ぬまで透析を続けていくこと
この先どうなるのか
血管はボロボロになる
他人には疲れた顔に見え、顔は痩せこけて見える
途中で透析をやめることは「死」を意味する

仕事をしていたので夜間透析 透析開始18時前後
透析を終え帰宅する時間は22時
週に3回 透析時間は3時間半
時間と行動の束縛は大きかった
でも透析の中で良かったことは2つ
1つは透析患者と知り合え話ができたこと
2つは透析中に読書ができたこと
仰向けで片手で文庫本読むので最初右手は疲れたが、訓練、慣れにより
仰向けで本を読めるようになった
おかげで年間150冊以上の文庫本は読めた


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