老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1052;“筋を通せ” “上をだせ” 1

2019-04-12 05:48:40 | 老いの光影 第4章
俺の勲章は「前科10犯 服役5回」

地域包括支援センター長から
「男性のケアマネジャーでないと担当できないケースで生保(生活保護受給者)の方で
一度他の男性ケアマネが受けたのだけど上手くいかなかった。受けてもらえるだろうか」
と、依頼の電話が入った。

断る理由もなく、「いいですよ」の返事で受け入れた。

名は厚井善雄さん(59歳)
太平洋が見える漁村で生れた。

中卒後東京の親戚を頼り
畳屋に就職した。
長続きせず寿司見習いに転職するも
その後は仕事を転々とする。

18歳のとき大麻所持と使用で
特別少年院のお世話になる。
その後は身を崩し
恐喝、傷害、詐欺などを繰り返し
「前科10犯、服役は5回した」と
自慢げに話す彼。

両変形性股関節を悪くし
両膝を曲げることもできなくなり
脚を伸ばしたままどうにか歩行
55歳のとき東京から兄夫婦が住む実家に舞い戻る

老母が認知症になったことで手がかかり
兄から家を出るように言われ

那須連山が見える村に転居
生活保護受給世帯となり独り暮らし開始

希望される介護サービスは
訪問介護と福祉用具貸与、住宅改修であった
(続く)



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