老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1249; 生命を削るように……

2019-10-23 04:49:22 | 老いの光影 第5章
111歳を迎えた“おばちゃん” 言葉をかける一番下の孫は45歳


生命(いのち)を削るように生きる

微熱の繰り返し
誤嚥性肺炎の心配
ペースト食になり
自分で食べたり介助を受けたり

一年前の秋頃であろうか
療養型病床病棟に入所となった

年を越せるか
桜の花が観れるか
新しい年号 令和元年を迎えられるか
心配をしてきた

そして
今日 令和元年10月22日
111歳を迎えた

健脚であった脚は
拘縮し痛々しく感じるけれど
老いた子どもたちや孫たちの訪れを待っている

そのときの調子で
眠り姫のように眠った状態のときもある
調子がよいときは
“気をつけて帰ってね”と気遣う言葉

これから晩秋を迎え
Xmas、そして除夜の鐘を聴けるかは わからない
いま食べること 呼吸すること 眠ること
生命を削るような感じで生きている

残された時間
残された生命
砂時計のよう

“使命”という言葉
ふと、思い浮かんだ

使命とは、生命を使う
生命を使う
それは生命を削ること

生命を削る物語
夕鶴を思い出した

残された時間
自分は何に生命を削り使うか
反省しきり


帰り路 鬼怒川橋から虹が見えた


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