石のぬくもり
介護ベッドの上で
寝返りすることもできず
ジッと天井を見つめたまま
長い一日を過ごす苦痛
屈伸することもできず
左右の手足は「く」の字に拘縮したまま
硬くなってしまった老人の躰は
石のように冷たい
辛夷(こぶし)に映る 握りしめた指をひと指ひと指解し
空に向って開いた手を握り返す
微かにぬくもりが伝わりはじめてくる
路傍の石はジッとしたまま
何処へも行くことができず
地べたにへばりついたまま
石の表面は
青空を見つめ
太陽に照らされ
ぬくもりの石になる
石の裏面は地べたに引っ付き冷たいが
表面からやさしいぬくもりが
じわっとつたわり
ぬくもりの石になる
コメントありがとうございます
老い病みジッと生きておられるお母様の介護
本当にお疲れ様です。
老いた母を通し、自分も老いを感じます。
寝たきりになっても
懸命に必死に生きている姿に
泪が滲みます。
その泪は辛さであったり
勇気づけられこともあります。
こうしていま、生きておられることに
生の営みを感じます。
静かに生きる、それもありです。
石のような体でも、それでもまだ呼吸は正しく動いています。上を見ているだけでテレビの音だけ静かに流れている。
その小さな世界だけなのに、一生懸命に頑張っている。その姿を思うだけで涙が出ます。自分もそれだけ歳を取ったのです。
動かない体はとても冷たく氷のようです。
人間は(自分も含めて)
ひとりでは生きていけない。
誰かに生かされながら生きている。
その中に生きる意味があるのですね。
いまはブログ続いていますが
ときどき悪い癖で中断してきたことがあった。
何のためにブログを書いたり見たりするか。
危い人間の存在
老い病み死が迫ってくると
余計に存在が危ういものになってきます。
生かされているということではないでしょうか。
では、自分は と問うてみてください?
きっと神様は まだ生きることを 何かを
させてくれるはずです。
いま、このブルグを ずっと 続けよ
かもしれませんね。
ブログの内容は 何時も素晴らしく読ませていただいています。