木洩れ日の 下を歩けば 鳥寄り来
(こもれびの したをあるけば とりよりき)
12616 【季語】 ー 【季節】 ー
蛙鳴きゃ 子等走り出し 鳴き止みぬ
(かえるなきゃ こらはしりだし なきやみぬ)
12617 【季語】 蛙鳴く 【季節】 三春
陽を受けて 露輝いて 青葉増す
(ひをうけて つゆかがやいて あおばます)
12618 【季語】 青葉 【季節】 三夏
万緑や 温暖の気の 遠のけり
(ばんりょくや おんだんのきの とおのけり)
12619 【季語】 万緑 【季節】 三夏
近頃は 幟あれども 矢車なし
(ちかごろは のぼりあれども やぐるまなし)
12620 【季語】 矢車 【季節】 初夏
矢車は 鴉退治に 変身し
(やぐるまは からすたいじに へんしんし)
12621 【季語】 矢車 【季節】 初夏
水面吹く 風に揺らぐや 杜若
(みなもふく かぜにゆらぐや かきつばた)
12622 【季語】 杜若 【季節】 仲夏
生け垣に 夏を告げるや かなめもち
(いけがきに なつをつげるや かなめもち)
12623 【季語】 かなめもち 【季節】 仲夏
かなめもち(要黐)=バラ科の常緑小高木。暖地に自生。庭木や生け垣とする。葉は厚く、長楕円形。若葉と落葉前の葉は赤い。五、六月、白色の小花を多数開く。材は堅く強く、扇の骨や、鎌(かま)の柄、車軸などにする。http://www.westatic.com/img/dict/skbzk/plants-ka/kaname_1.jpg
揺れている さわさわさわと 藤房が
(ゆれている さわさわさわと ふじぶさが)
12624 【季語】 藤房 【季節】 晩春
飛行雲 五月の空を 二分しおり
(ひこうぐも ごがつのそらを にぶしおり)
12625 【季語】 五月 【季節】 初夏
野バラ咲く 始めは恋と 思いしに
(のばらさく はじめはこいと おもいしに)
12626 【季語】 野薔薇 【季節】 初夏
薔薇咲くや 花びら焦がす 恋心
(ばらさくや はなびらこがす こいごころ)
12627 【季語】 薔薇 【季節】 初夏
薄紅の 花びら幾つ 恋の薔薇
(うすべにの はなびらいくつ こいのばら)
12628 【季語】 薔薇 【季節】 初夏
棘在りし 花薔薇こそ 恋上手
(とげありし はなそうびこそ こいじょうず)
12629 【季語】 薔薇 【季節】 初夏
東の 白む空見る サングラス
(ひんがしの しらむそらみる さんぐらす)
12630 【季語】 サングラス 【季節】 三夏
某人の 扇子貰いて 暑さ増し
(あるひとの せんすもらいて あつさまし)
12631 【季語】 扇子 【季節】 三夏
神頼み 最後はこれだ 冷素麺
(かみだのみ さいごはこれだ ひやそうめん)
12632 【季語】 冷素麺 【季節】 三夏
散策す 契沖ロードに 若葉風
(さんさくすけいちゅうろーどに わかばかぜ)
12633 【季語】 若葉風 【季節】 初夏
花葵 花を見るのに 背が欲しき
(はなあおい はなをみるのに せがほしき)
12634 【季語】 花葵 【季節】 仲夏