土産無き 帰省に心 遠くなり
(みやげなき きせいにこころ とおくなり)
17824 【季語】 帰省 【季節】 晩夏
雲の峰 昨今の色 濃ゆくなり
(くものみね さっこんのいろ こゆくなり)
17825 【季語】 雲の峰 【季節】 三夏
雲の峰=積乱雲、入道雲。
窓越しの 葉打つ雨音 夏座敷
(まどごしの はうつあまおと なつざしき)
17826 【季語】 夏座敷 【季節】 三夏
けふのこと けふに終わらぬ 昼寝覚め
(けふのこと けふにおわらぬ ひるねざめ)
17827 【季語】 昼寝覚め 【季節】 三夏
けふ=きょう、今日。
皐月咲く 雨粒一つ 友として
(さつきさく あまつぶひとつ ともとして)
17828 【季語】 皐月咲く 【季節】 仲夏
俤や ふらここ軋む 闇の中
(おもかげや ふらここきしむ やみのなか)
17829 【季語】 ふらここ 【季節】 三春
ふらここ=鞦韆=ブランコ。
炎昼や 見えざる空の 蒼さかな
(えんちゅうや みえざるそらの あおさかな)
17830 【季語】 炎昼 【季節】 晩夏