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『弘法さん 紅葉に囲まれ 立ち説法』
(こうぼうさん もみじにかこまれ たちせっぽう)
〔山の辺の道、長岳寺の弘法大師立像の近くで、紅葉が咲いている。
大師がもみじに説法をしているように見える。〕
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『拝みましょ ぼけよけ地蔵 冬近し』
(おがみましょ ぼけよけじぞう ふゆちかし)
〔山の辺の道、長岳寺。〕
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『人麻呂の 歌碑に集うや 藁塚よ』
(ひとまろの かひにつどうや わらづかよ)
〔山の辺の道の中間くらいに、柿本人麻呂の歌碑がある。
その裏の田の藁塚が、子供のように騒いでいるように見えた。〕
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『風の神 いたずら過ぎて 稲穂舞う』
(かぜのかみ いたずらすぎて いなほまう)
〔風で稲穂が舞い上がった。
まるで、風の神がいたずらでもしているかのように。〕
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『すすき穂も 明日香においでと 手招きす』
(すすきほも あすかにおいでと てまねきす)
〔すすき穂は、おじぎをしていたり、おいでおいでをしていたり。
忙しい。〕
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『甘橿の もみじ葉漂う 飛鳥川』
(あまがしの もみじばただよう あすかがわ)
〔飛鳥川に紅葉が流れる。
甘橿の丘から舞い降りた紅葉だ。〕
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『利き酒に 酔いて徘徊 明日香路』
(ききざけに よいてはいかい あすかみち)
〔新酒のシーズン。利き酒のシーズンです。〕
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『石庭の 陽射しまろやか 秋踊る』
(せきていの ひざしまろやか あきおどる)
〔秋の陽射しは、まろやかだ。踊り出したくなる。〕
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