自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

アカタテハの卵,その孵化(4)

2017-09-13 | アカタテハ

9月11日(月)。なんとか孵化を撮影したくて,野外に自生するカラムシで卵を探しました。場所は自宅脇の道路斜面。茎先で,幼虫が葉を綴って巣にしているのが見つかりかけました。「しめた! これなら卵はあるはず」と期待感が湧いてきます。しばらくして一つ目が見つかりました。そのあと,次々と。ありがたい,ありがたい。

 

 

そのうち何本かを採集して持ち帰り,水に挿しておくことに。

この卵は中が混とんとした感じ。組織がつくられていっていることでしょう。卵の高さは0.6mmです。

 

かなり組織ができてきた感じの卵。

 

同じ卵をちがった方向から写しました。

 

頭部も毛もできてきた卵です。孵化近し!

 

下の写真は夜に撮りました。明日生まれるでしょう。

 

卵が多いと,いろんな段階のものが見られる可能性があります。これで,孵化を撮影したいという願いが叶いそうです。

 


コメツキムシとアリ

2017-09-13 | 昆虫

自宅庭の一画に砂利を敷き詰めたところがあります。そこを歩いていると,コメツキムシが歩きながら旋回しているのが目に留まりました。ほぼ同じコースを,それも大急ぎでなにやら困ったことでも起こっていそうな様子で動いているのでした。

確めようと思って近づいてみると,周りにはアリがいっぱい。コメツキムシはアカアシオオコメツキでしょうか。アリたちはコメツキムシの動きに応じて,それを追いかけるように集団移動していくのです。

 

「おやっ? これは集団で襲っているのかなあ?」。そう思いながら,しばらく観察。

 

砂利の間に入って身動きの取れなくなった瞬間,アリはコメツキムシのからだに取り付きました。顎を突き立てているものもありました。確かに襲っているのです。

 

かろうじてそこから脱すると,コメツキムシは前と同じように旋回。どうしてもっと遠くに移動しないのかふしぎでしかたありません。ときには,例によってペチーンと跳ぶこともありますが,それもせいぜい10cm程度。するとまた,アリたちが追いつきます。

そうこうしているうちに,コメツキムシは植木鉢の下の隙間に入ってしまいました。偶然のこととはいえ,たぶんそうなると身動きがとれなくなるはずです。

30分ほどしてから,鉢を動かして見てみました。コメツキムシはすっかり参ってじっとしたまま。アリはそれを楽々と襲っていました。コメツキムシはもうダメなのでしょうか。わたしには,相当なダメージを受けているとしか思えませんでした。

 

ところが,またペチーンと10cm跳んだのです。死力を絞って,といったふうです。しかし,石の窪みに入ったまま動きませんでした。当然のことながらアリは次々に襲いました。とうとういのちが絶えたにちがいありません。

 

これも自然の掟です。なるがままです。感傷を差しはさむ余地はありません。生きとし生けるものの宿命です。アリの攻撃性をまざまざと見せつけられた思いがします。硬い殻で身を包んだコメツキムシが,跳んで逃げようともがいても徒労に終わりました。わたしには驚異の出来事でした。 

 


ホトトギスに産付されたルリタテハの卵(続々)

2017-09-13 | ルリタテハ

9月11日(月)。産付までにはまだ時間がかかりそう。卵の中には,葉の表面から浮かんだ状態で産み付けられたものが。表面にはトライコームと呼ばれる毛状突起があるので,その影響を受けているのです。なんだか落っこちそうで,不安定。

 

傾いている卵も。チョウは,まさかこんなふうになるとは思いもしなかったことでしょう。

 

9月11日(月)。夕方,薄暗くなって,撮影。そのとき小雨が降っていました。

影が複雑です。生まれ来る幼虫のからだが出来上がっていきます。

 

宙に浮いた卵も変化していきます。

 

幼虫のからだが刻一刻完成に近づきます。

 

明日誕生するでしょう。