スダチの木でアオマツムシの終齢幼虫を見かけました。わたしには初めての目撃例です。「これはきちんと記録しておかなくては」。さっそく写真に収めました。
頭部と胸部は,見るからにアオマツムシのそれを思わせます。「大きさから見ても,終齢幼虫であることはまちがいなし」。
近寄って。
やや前から。
撮影を終えるとそのままにしておきました。時間が経って,偶然そこを通りかかり,アオマツムシのことを思い出しました。それで見ると,葉に脱皮して脱ぎ捨てた殻が置かれていました。
「もしかすると成虫がいるかもしれない」と思いながら周辺を探し始めた途端のこと。ぶら下がっている翅を伸ばしている成虫が目に飛び込んできました。なんと,見るからに脱皮直後の成虫です。
後脚を下に垂らした格好から,脚をも大事に乾かしている様子が窺えます。翅は広がったまま。
時間が経って再び見ました。葉の上に移動して,翅がきちんと整っていました。翅を見るとメスであることがわかります。
動きが鈍いのは,からだがまだ完全に乾き切っていないからでしょうか。
なかなかすてきな目撃例になりました。