道端で合体タンポポを見かけました。このタンポポは花が単に二つあるだけではなく,二つの花茎がくっ付いたものです。
タンポポの花にはこうした事例を含めて,時に珍しい形態をもったものが出現します。品種はセイヨウタンポポです。
傍に寄ってみます。確かに花茎がくっ付いたかたちをしています。さらによく見ると,花のすこし下に小さな葉のようなものが見えます。葉の名残りです。大きめの葉が花茎から出ているかわりだねも,稀に見かけることがあります。ほんとうに稀ですから,運がよければという感じです。
自然は多様ないのちの集合体なので,どんなものがどう出現するやら予測不能です。出現したときに,人間がこれまでに蓄えてきた知識で解釈を試みるほかありません。それも確かさはけっして100%ではなく,一仮説としての解釈にすぎません。知ったかぶり風に断定なんて到底できません。
このタンポポの出現もまた「生長点が……」とか,「先祖返りが……」とかといったふうになんとなく解釈はできるでしょうが,確定には至りません。それにしてもふしぎな事例です。