N公園にて。
刈り取られた草地。草がようやく伸びて来ました。といっても,秋がどんどん進んでいくので,伸び方は遅々としたものです。そこで見かけたのがトノサマバッタです。
トノサマバッタは殿様だけあって,さすがに敏感です。不用意に近づくと,からだをぴくっと動かします。ほとんど感じないほどの微妙な動きなので,人によってはわからないかもしれません。ぴくっとした動きが見えれば,もう慎重の上にも慎重に近づかなくてはなりません。虫の目レンズともなると,ワーキングディスタンスが2cmとか3cmになるので,たいへん。極端な場合は1cmという場合もあります。
このときは近づいた気配がしたらしく,さっと移動しました。「今度はもっとそっと」と,さらに気を引き締めながらレンズを寄せて行きました。わたしは地面に這った格好です。
バッタは歩いて少しだけ移動しました。レンズをもっと寄せて行きました。
野外でトノサマバッタを接写するのはとてもたいへんです。外敵を察知する能力が発達していることが大いに関係しているのでしょう。それでも,根気よく追うことが撮影の基本です。