朝。ここは野菜畑。ネットは防虫用です。朝露に濡れたネットに,これまた水滴だらけのコバネイナゴ。昇って来た陽を浴びています。しかし,寒さゆえに動きはほとんどありません。こういうときは撮影に好都合です。太陽をとらえたくて,絞りを大きくしました。
レンズの向きを左に移動。向こうを国道が走っています。トラックが見えます。
バッタは前脚を上げました。まったくゆっくりと。触覚に付いた水玉がレンズになって,ずっと向こうの山と青空とを映し出しています。
バッタのいのちは残りわずか。否応なく寒気にさらされていのち絶えます。それが宿命なのです。