自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

’19 夏,虫の目写真シリーズ(8)~トノサマバッタの褐色型幼虫~

2019-07-23 | 昆虫

トノサマバッタの幼虫に褐色型もいます。黒色型もいるそうですが,わたしはまだ見かけたことがありません。緑色型ほどには目に付きませんが,このほど褐色型を撮影しました。

枯れ草の上にいたら,草とはなかなか区別が付きそうにありません。区別が付けば,スタイルはまさにトノサマバッタの幼虫そのもの。こういう昆虫を撮影するときは,とにかく慎重さが要ります。急な動きをしたらいけません。

 

 

安心しているようなら,前からでも撮影できます。青空が光る遠景がいいですね。もっと近づこうと思ったのですが,移動を始めました。

 

 

晴れた日の撮影は陰陽がくっきり表現できるので,わたしは好んでこのレンズを使っています。  

 

 


たのしい接写(3) ~モモスズメ~

2019-07-22 | 昆虫

我が家の外,犬走りに何やら大きめのガがいるのを発見。確かめると,スズメガのなかまモモスズメでした。幼虫ならよく見かけますが,成虫はあまり見たことがないので,画像記録をしておくことに。

 

これだけ毛で覆われていれば,水滴など完全に弾いてしまうでしょう。

 

堂々とした触覚です。

 

 

弱っているのかなあと思っていたら,そうではありませんでした。翅をぶるっと震わせてゆっくり舞い上がったのです。そして,近くに再び着地。元気そうでした。

 


’19 夏,虫の目写真シリーズ(7)~キリギリス~

2019-07-21 | 昆虫

キリギリスは体形から見ても,大きさから見ても,とても魅力的な昆虫です。これがわたしの身近な公園に多くすみついています。晴れた日にこそ撮りたい相手です。

ところがこのキリギリスを見かけた日はあいにくの曇り空でした。これを虫の目で撮るにはレンズの性質上,どうしても暗さが気になります。こんな場合は,フラッシュを使ってなんとかやりくりすることがあります。下写真はその例です。左上方向から光を当てています。これによりキリギリスのからだが黒っぽく写るところを,なんとか解決できました。でも,それは本筋ではないと思っています。

 

数日後,晴れました。絶好の撮影チャンス。草は刈り取られて日が浅く,さほど伸びていません。キリギリスの鳴き声が盛んにしています。そこに近づくと鳴き声がピタリと止む、姿は見えないけれどガサガサと隠れるような音が聞こえてきます。とても神経質な昆虫だと見えます。

そのうちに姿を発見。メスでした。しかし,用心深くしていても逃げられてしまいました。やや時間があって,今度はオスを発見。「これはなんとか撮りたい!」。そう思いつつ,レンズを近づけました。触角をレンズに向けました。幸い逃げる気配はありません。ここで一枚パチリ。よしよし。

 

すこし動きました。さらにもう一枚。口元がしっかり写り込みました。ラッキー!

 

撮り終わった途端に,さっさと去りました。なんと貴重な2枚の写真でしょう。贅沢ないいかたになりますが,今度はもっと近寄って撮りたいですね。 

 

 


’19 夏,虫の目写真シリーズ(6)~シオヤアブ(オス)~

2019-07-20 | 昆虫

農道をウォーキングをしていても,公園で昆虫の生態を調べていても,とにかく今は他の昆虫同様シオヤアブやアオメアブが目立ちます。

公園では,朝から獲物を捕らえて活動しています。近くを通りかかると,羽音を立てて飛び立ちます。捕えている昆虫の正体を調べようとしたり,写真に撮ろうとしたりするときは,さりげなくさりげなく,足を近づけていきます。無心の境地といいますか。おしまいの一歩が肝心で,できるだけ傍に寄せます。でないと,接写はできません。

下写真を撮ったときは,ワーキングディスタンスは2,3cmというところです。わたしは基本的にはトリミングをしません。「あとでどうにでもなるさ」というあいまいさと縁を切っておきたいのです。はじめから,イチかバチかで勝負という気持ちに立ちたいと思います。大げさにいえば一枚の隅々まで全霊を注ぐといいますか。

 

 

しばらくして,近くの石に移動。

 

もっと近寄りたかったのですが,ここまで撮れたらよし,ですね。

 


モンキチョウ,産卵から孵化へ(6)

2019-07-19 | モンキチョウ

その5。どの卵でも同じパターンで孵化が進行していきます。いうなれば“きょうだい”なので,孵化の時間帯がほとんど変わらないわけです。

 

頭部がすっぽり出た瞬間です。

 

その6。斜めに倒れ掛かるような感じの卵。穴が開いて,……。

 

頭が出て来ました。

 

休むことなく,動きが続きます。 

 

こうして見てみると,画像記録は理屈抜きに説得力があります。  

 


’19 ジャガイモ採種に向けて(14)

2019-07-18 | ジャガイモ

7月18日(木)。仕事は休み。ジャガイモ掘りをしようと思っていたら,あいにく天気悪し。本命のホッカイコガネは地上部が枯れています。もう掘り上げなくては。梅雨の合間,休みの日に晴れることがすくなく,掘り上げの機会を失っていたのです。

雨が落ちて来そうな今日,掘りかけました。ところが,さっそく雨がポツリポツリ。作業中止。あとは後日に延期しました。肝心の実の様子をご覧ください。

谷間に転がった実があちこちに。でも,昨年程の出来ではありません。今年の茎もイもの出来はよくありません。

 

かたまって落ちている実です。

 

房状に付いたままで地上で熟しています。熟してもこの程度の色です。せいぜい白っぽくなる感じです。

 

実を拾い集めました。

 

このままにしておいて,熟したら採種します。

 


モンキチョウ,産卵から孵化へ(4)

2019-07-16 | モンキチョウ

孵化一つ目の卵で穴が開き始めたときは産付後三日と3時間が経っていました。なんともタイミングがよかったとしかいいようがありません。それは昼間であり,仕事が休みの日という好条件に恵まれたお蔭です。じつのところ,7個の卵を観察してきたのですが,結果,すべてで撮影できるという運にも恵まれました。

 

頭をぐっと突き出そうとしています。

 

いつものように頭部を下向きに。

 

その姿勢のまま着地しようとします。

 

あとわずかで第一歩を印します。

 

着地!

 

からだはすっぽり出ました。

 

たった1mmの世界。ほんの3分間の誕生物語でした。

 


’19 夏,虫の目写真シリーズ(5)~ハグロトンボ~

2019-07-15 | 昆虫

ハグロトンボは至って警戒心の強いトンボのように思われます。至近距離に近づこうものなら,さっさと感知して一定の距離をとります。それで,虫の目レンズをなかなか近づけられないまま今日まできました。

ここは家の車庫前。植え込みに生えた草を引いていると,ハグロトンボがやって来ました。意外と警戒心がないなあと思いつつ見ていると,ふしぎにも,逃げ去る気配がないのです。「これはめずらしい!」。そう思って,虫の目レンズを持ち出して来ました。夕方だったので,色は暗い感じです。なんとか撮影できました。頭の向こうの方に見える箱は草を入れるためのもの。

 

しばらくすると,その箱に入れた草に移動。そっと追いかけて撮影。これまたうまく行きました。この個体の警戒心は,あると感じましたが,普通と比べると段違いにわずか。脚の毛も写り込んでいます。

 

翅を広げ始めました。落ち着いたものです。

 

こうなれば,青空の下で同じ被写体を撮りたいなあ。 

 


’19 夏,虫の目写真シリーズ(4)~ジャノメチョウ~

2019-07-14 | 昆虫

ジャノメチョウは日陰を好みます。ススキをはじめとするイネ科や,ヒカゲスゲなどのカヤツリグサ科の草が生えていたら,それこそ申し分なし。

わたしのフィールドワークである草原は,周りに大きな広葉樹があって,中が草地。草が刈り取られることがありますが,ほとんど伸び放題。こんなところはジャノメチョウもうきうきくらせるようです。この日に見かけたジャノメはたぶん10頭はいたでしょう。

 

 

ここは直射日光が遮られた木陰。そっとそっと近寄って,地面を這うような態勢で撮影にはいります。 

 

 

この努力にいつも応えてくれるわけではありません。察知したら,さっさと遠ざかるものもいます。 

 

 

対象を変えたり,諦めずに追ったり。とにかく努力あるのみ。翅を大きく広げた瞬間です。翅の先がレンズに触れています。

 

 

前から撮るのはなかなかたいへん。感づかれたら,さっさと離れて行きます。

 

 

ヤブジラミの花で吸蜜中の個体です。日陰の撮影は,光量の加減に気を遣います。遠くの青空も入れたいので,苦労します。 

 

 

個体を捕獲して,卵を採取できないでしょうか。食草の近くに放卵するらしいので,どうしたらよいか考えています。