久しぶりの記事,昨夏にアップしようと思っていたものだが,蘊蓄系なので賞味期限切れはないかと・・・
この春からバラを育てている。バラは園芸植物の中でも随一の人気物,人間様に愛されているだけではなく,多くの虫や病気まで惹き付ける。これまで育てきた朝顔やチューリップとは違って,ちゃんと育てようと思うと,とっても手がかかる訳です。
病気や害虫を早期に発見するために,毎朝,葉や枝の様子をチェック,その都度,対処してきたのですが,ある日,新しく伸びた枝の若い葉が写真のように綺麗に丸く切り取られていることに気付く・・・。
毛虫や芋虫などの仕業と思い,葉の裏や茎を探すも犯人は見つけられない。にも関わらず,次の日,また次の日と切り取られた葉が増えていき,みるみるうちに穴だらけに・・・。
何とかせねばと,被害を受けているバラの株の側に少し張り込んでみると,小さな音をたてて1匹にハチがバラの方にやってくる。咲き始めたラベンダーの蜜でも集めにやってきたのかと思うと,花ではなく葉に止まる。葉を横から挟むように止まったかと思うと,ほんの一瞬で器用に葉を丸く切り取り飛び立つ(下の写真のように器用に抱え飛ぶ)。また、少したつと,バラのところに戻って来て,同じことを繰り返す。
犯人は分かったものの,これは対処のしようがない。まあ,ほどほどにしておいてね(^^;)とお願いする他ない。調べてみると,このハチ、ハキリバチというハチで,卵を生んで幼虫を育てるための産室を切り取った葉を使ってつくるそうで,多い時には一つの巣穴に200枚近い切り取った葉を用いるとか・・,勘弁してね。
さて,このハキリバチを継続して,観察していると意外な場所に巣穴を作っていることに気付く。それは,私が育てている真柏の盆栽の根元。写真のように器用に潜っていく。私が手をかけた空間(バラや真柏)をフル活用。逞しい限り・・。
しばらく,珍しいお客さん,ハキリバチに夢中なっていて,何となく既視感のようなものを感じたのですが,その正体も分かりました。この本。
昆虫といえば,香川照之か,ファーブルか(笑)なんて話ではありませんが,ファーブル昆虫記の2巻「はちの生活」の中に,しっかりハキリバチの話がありました。小学生の時にこれに触れていたのかな?昆虫は好きでしたが,ファーブル昆虫記を夢中で読んだ記憶はないので,「触れた」って感じ。
久しぶりにファーブルの気持ちに触れたエピソードでした。