このブログでは度々登場する棚田
石川県輪島市にある白米の棚田(白米千枚田)は,全国の棚田の中でも比較的よく知られている棚田の一つかと思います。
「蓑の下耕し残る田一枚」という詠われるほど小さい田が多く,平均面積は1.8坪(6㎡),確かに
こんな田(植わっているのは10株)も沢山あります。
この棚田,能登地域で盛んに行われてきた製塩業と密接な関係を有しており,製塩を主業とする人達の副業の場(少ないながらも米を得ることの出来る場)がこの棚田だったと言われています。この地域には,実は似たような水田(棚田)が沢山あるのですが,多くは耕作放棄が進んでしまっている状況です。
傾斜地を開墾して造られた棚田の多くは,白米のように他の産業(製鉄業(たたら),漁業,林業,窯業)と密接に関わって成立してきた例が多く,本当の意味で棚田の保全を図っていくためには,現在存在している,かつて存在していた他の産業との関係を考慮した上での保全のあり方の検討が必要だったりします。