徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

【実り・食欲の秋】秋刀魚

2005年08月28日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
「実り・食欲の秋」シリーズ,2つ目は,秋の味覚と言えば・・・の「秋刀魚」
やはり近所のスーパーで,丸々と太った秋刀魚についた100円の値札に誘われて購入。釧路産ということでまだ出始めですが,脂がしっかりのっていて,なかなか美味でした。(秋刀魚には,大根おろしとすだちがよく合います)この秋,まだまだお世話になりそうです。

ところで,サンマの泳いでいる様子を見たことありますか?アジやイワシは,日本料理屋もしくは水族館で見たことがあるかも知れませんが,サンマをみたことがある人は少ないのではないでしょうか?実はサンマは,生きたまま捕獲することが極めて難しい上に,水槽への衝突等のショックであっさり死んでしまうとても繊細な魚で,これまで水槽等での飼育は不可能だといわれてきました。生きたサンマに逢ったことがあるのは,サンマ漁に出る漁師さんだけだったという訳です。

そんなサンマの飼育に世界で初めて成功したのが以下の水族館。

流れ藻に産み付けられた卵を採集して,卵から育てたうえに,照明等に工夫を施すことにより,可能になったとか。

店頭に並ぶサンマは刀のように銀色に輝いていますが,サンマには本来,青光色のウロコがあり,青く輝いているそうです(ウロコは水揚げ時にほとんど剥がれてしまうそうです)。ちょっと前に,子供の海を泳ぐ魚の絵にアジの開きが登場したという話を耳にしたことがありましたが,大人も含めて,意外と食材の本来の姿は知らないものです。

アクアマリンふくしま

研究報告:サンマの飼育と展示
コメント (2)
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2005年08月27日 | その他の記事
blogのcategoryをリニューアルしました。

koyomi:当blogの主題でもある歳時,暦,季節に関する話題
fields:おすすめのフィールド,お気に入りの場所を紹介
foods:旬の食材を中心に「食」にこだわったカテゴリー
green:ベランダ園芸,農的活動,巨樹・巨木,みどりな話題
book & music:おすすめの本,音楽を紹介
resume:ミニミニなレジュメ,っていうか蘊蓄話
weblog:上記6つの中にカテゴライズ出来なかった話題

今後は,なるべく上記6つの区分の話題に絞って,綴っていければと思います。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
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【実り・食欲の秋】二十世紀梨

2005年08月26日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
松戸生まれ鳥取育ちのこの梨には思い入れがある。近所のスーパーで見かけて,早速購入。関西ではメジャーな二十世紀梨,関東ではあまりお目にかからない…。それもそのはず,出荷の5割までが京阪神地方,関東を含む東日本への出荷は1割に満たない。

食べてみると分かるが,幸水や豊水に比べると酸味があって甘さも控えめ,このあたりが関東ではあまりうけない理由らしい。ただ甘いだけではなく,酸味や瑞々しさとのバランスを楽しむ梨というのが,勝手な思い入れを持つ関西人の主張です(笑)

二十世紀梨があるなら,「二十一世紀梨」はないの?というのは誰もが思うことかと思います。もちろん,梨の品種改良の分野では,「二十一世紀梨」を開発すべく研究が行われています。鳥取にいた頃,園芸学の講義で,品種改良の結果生まれた新品種が「二十一世紀梨」と名乗る上での3つの条件を聞く機会がありました。

3つの条件とは…

一つ目は,自家結実性を持つこと。二十世紀梨は,自家受粉では結実せず,受粉(人工交配)の作業に多大な労力がかかることが難点でした。

二つ目は,黒斑病という病気に強いこと。二十世紀梨は,黒斑病という病気に極めて弱く,各地に広がった産地の多くが栽培を断念した理由も,黒斑病と黒斑病の対策のためにかかる労力でした。

三つ目は,青ナシであること。幸水や豊水などの果皮にコルク層が形成され、外観がさびがかったような色になる品種を赤ナシと呼びます。これに対して,二十世紀梨などのコルク層が形成されず,果皮が黄緑色の品種を青ナシと呼びます。

これら3つの条件を満たす品種こそ,二十世紀梨の欠点を補った新しい世紀の梨,「二十一世紀梨」だと熱っぽく語られていたことを今でも覚えています。

先日,以下のような記事を見つけました。

この先100年より甘く…「二十一世紀梨」商標登録(読売新聞)

上記の目標のもとで,開発された品種「瑞秋(ずいしゅう)」が品種名としては認められなかったものの,商標登録において「二十一世紀梨」を名乗ることを認められたようです。近い将来,店頭で「二十一世紀梨」にお目にかかることもあるかも知れません。

美味しく頂きました
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避暑地・軽井沢

2005年08月23日 | ちょっといいとこ,いい景色
大学のゼミ合宿に,顔を出してきました。今年は軽井沢にて…。

晴れたり曇ったりの後輩のゼミ発表を聞いて,最終日,新旧の軽井沢の開発を見て回りました。軽井沢については,漠然とした別荘地のイメージしかなかったのですが,なかなか奥が深いですね。

そもそも,別荘地・避暑地としての軽井沢は,1886年,英国聖公会宣教師アレクサンダー・クロフト・ショーが軽井沢を訪れた際に,その冷涼な気候と澄みきった大気,豊かな緑を絶賛。内外に避暑地として紹介し,自ら1888年に別荘を建てたことに始まります。

A.C.ショーの紹介を経て,宣教師やその他の外国人,著名人が最初に別荘を構えた地域が,現在,旧軽井沢と呼ばれている地域。万平ホテルへと続く通りには,今も当時の面影を残す別荘が数多く残っています。

写真は,旧軽井沢地区にある室生犀星旧居の隣にたつ廃屋となった別荘
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鍵屋の花火

2005年08月16日 | その他の記事
立秋も過ぎ,blogの話題もすっかり秋モードなのですが,今回は少し季節を遡って…。

先日,友人と花火を観てきました。あんまり明かりのない鳥取で大学時代を過ごしたせいか,夜に“光るもの”は概ね好きで(笑),花火もその一つ。今回,観てきた花火は,鍵屋さんの花火・・・“花火なのに「鍵屋」?”

「鍵屋」というのは,江戸の頃から続く花火屋の屋号です。花火の時のかけ声で「た-まやぁー」「か-ぎやぁー」というのがありますが,あの「た-まやぁー」は「玉屋」という花火屋のことで,「か-ぎやぁー」が上記の「鍵屋」という訳です。この「玉屋」と「鍵屋」,江戸の二大花火師で,花火の歴史を語る上では欠くことが出来ない存在です。文化・天保年間には,隅田川の川開きの際に,両国橋を挟んで,上に「玉屋」下に「鍵屋」といった形で競演が観られました(上記のかけ声もその時の名残)。

どちらか言えば,よく知られているのは「玉屋ぁー」の方なのですが,先に花火屋として有名になったのは「鍵屋」の方で(「玉屋」は「鍵屋」が七代目の時に暖簾分け),その上「玉屋」は,天保14年に失火を出して,江戸所払い。江戸で活躍出来たのは,わずか32年,一代限り…。花火と同じく,華々しく現れて,ぱっと消えてしまったこと(割り口,消え口の良さ)が,江戸っ子の心を掴んだのでしょうか?

で,一方の「鍵屋」なのですが,昭和40年,12代目まで世襲で暖簾を守り,以後も暖簾は受け継がれ,現在に至っています。

株式会社 宗家花火鍵屋

「割り口」「消え口」って何?
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「嗅覚」で感じる季節

2005年08月14日 | こよみ・四季・歳時記
週末,つくばの街路樹の中をうろうろしていると,嗅いだことある甘い香りが…。“もうそんな季節なんだ…”と思い,香りの主を探す,ほどなく可愛らしいハート型の葉を携えたカツラの木々を見つける。新緑や紅葉(カツラの場合,黄葉)が美しいことで有名なカツラの木は,夏の終わりから黄葉の時期にかけて,綿菓子やメイプルシロップの香りに似た甘い香りをあたりに漂わせます。暖色系の上品な香りは,自分の好きな香りの一つで,嗅覚で秋を感じさせてくれるものの一つだったりします。カツラという名称の語源も「香出(かづ)=香りが出る」だといわれており,その葉は,お香の原料としても使われるそうです(故に「香の木(コウノキ)」と呼んでいる地域も)。

もともとは,渓流沿いなどの水辺を好む木ですが,街路樹等で町中でもちょくちょく見かけます。お近くで甘い香りを感じたら,ハート型の葉を探してみて下さい。さすがに香りのリンクは貼れませんので…(笑)

そうでもない?!(香り配信サービス:NTT Communications)
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音楽の楽しみ方

2005年08月13日 | 本と音楽の話題
ここ3,4年,邦楽も洋楽も含めて,音楽にはかなり疎くなっていたのですが,最近,復活傾向です。理由はソニーのネットワークウォークマンを購入したこと。しばらく“ipod mini当たらないかなぁ~”なんて思いながら,烏龍茶を飲み続けてみたりしたのですが(笑)そう都合よく棚ぼたがあるはずもなく…。結局,語学勉強用にも使えるとか,いざという時の記録媒体にも使えるとか,大儀も付けつつ購入。

自転車での通勤時を中心に,結構お供にしてます。最大700曲も入れれると聞くと,やっぱり色々入れたくなるもので,昔好きだったアーティストのAlbumを掘り起こしてきたり,最近のヒットチャートを覗いてみたり…。音楽配信のサイトからの購入にもチャレンジ,視聴とかが簡単に出来て150円なら,選択肢としてありとか思ってみたり…。

でも,音楽を媒体に頼らず,デジタルデータで購入し,デジタルデータのままストック,楽しむようになることは,今までのレコードからCD,TAPEからMDの時とは比べものにならないほどの変化なのではないだろうか…。

とか考えつつ,BENNIE Kとアンダーグラフをチェック
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残暑お見舞い

2005年08月07日 | こよみ・四季・歳時記
今日は「立秋」,暦の上ではもう秋。今日からは“暑中…”ではなく“残暑…”。
自分の平熱よりも高い37℃や38℃を「残暑」と呼ぶのは,かなり抵抗があったのですが,とあるHPの「立秋は一年で一番暑い日,一番暑い日ということは,あとは涼しくなるばかり」という解説を読んで,「立秋」という言葉が何となくしっくり感じるようになりました。
この「立秋」という暦,以前に紹介した「七十二候」のもとになっている「二十四節気」の一つ。ちなみに「立秋」の初侯は「涼風至る」。残暑の中,涼風を探しに出てみませんか?
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季節の緩衝期

2005年08月03日 | こよみ・四季・歳時記
先日,7月28日が土用の丑の日(鰻,大変美味しく頂きました)でした。ちなみに今日は土用の未の日。

歳時や暦をテーマに掲げるなら「土用」のことは書かねばと思い,キーボードに向かいました。非常に有名な土用の丑の日ですが,「土用」が何のことだかを知っている人は,少ないのではと思います。この土用の「土」は,古代中国の暦法の一つ,陰陽五行説からきています。五行説では,この世の全ての事象が木、火、土、金、水の五つの組み合わせで成り立つと考えるのですが,季節も例外ではなく,春は「木」、夏は「火」、秋は「金」、冬は「水」といった形で分類されます。

「おいおい,土は何処いった?!」という分かりやすい突っ込みが入ると思うのですが(笑)余ってしまった「土」は4等分して,全ての季節の終わりに引っ付けます。365÷5÷4ですので,おおむね18日。この18日間のことを「土用」といいます。

五行説で季節を綴るとこうなります。

木(春)→春の土用→火(夏)→夏の土用→金(秋)→秋の土用→水(冬)→冬の土用→

上記の五行説の五時に,日付に割り振られた十二支を重ねると「土用の丑の日」が決まる訳です。ちなみに鰻と食べる習慣があるのは,「夏の土用」の最初の「丑の日」(年によっては,夏の土用の丑の日が2回あることがあります。昨年は2度ありました。)

ところで何で5等分ではなく,各季節の終わりに「土用」を置くような七面倒なことになっているのかというと,「土用」には季節の交代を円滑に進めるという意味合いがあるそうです。土は「死んだものを土に還す」「新たな命を育む」という二つ性質を兼ね備えた存在であり,異なる季節の間に「土用」を置くことで,終わりに近付く季節と,これから来る新しい季節の性質を静かに交代させる働きをするそうです。

「土用」は,季節の緩衝期という訳です。

夏の「土用」も残り3日,暦の上では秋がやってきます。
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主なき場所へ

2005年08月02日 | ちょっといいとこ,いい景色
この橋を渡り,この道を上れば…

様々な思いに繋がっていたはずの道の先には,主はいない

美しい棚田のすぐそばには,主を失い朽ちていく家があり,
叢の中に消えていく田畑がある

無人のむらに,蜩の声だけが響く
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おもひのずれ

2005年08月01日 | ちょっといいとこ,いい景色
久しぶりに新潟へ

一日でこんがり美味しそうに焼けてしまいそうな日差しの中,越後妻有の山の中を歩き回ってきました。写真は,十日町市(旧松代町)の西の端にある峠という集落。見ての通りの眺望に,美しい棚田が広がっています。

この景色を見て,あるカメラマンは“自然の雄大さ”を感じ,ある学生は“昔ながらの伝統”を感じ,ある地元の方は,“思い出の場所など何処にもない,みんな変わってしまった”と振り返る。

毎冬の豪雪,度重なる地すべり,厳しい自然に人が住まい・関わり・働きかけ続けた結果ゆえのずれなのかも知れない。
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