徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

セミの恩返し

2006年07月30日 | こよみ・四季・歳時記
虫を助けたことはありますか?

子供の頃,近所の空き地で虫取りに励んだせいか,一人暮らしが長いせいか。自分の生活の中に紛れ込んでくる虫たちには,妙な親近感を覚え,よく誰も見ていないことをいいことに,話かけたりする。

一昨日,職場からの帰り,駐車場に向かう道すがら,足下を動くちいさな影に気付く。気になってじっくり観てみると,セミの幼虫。長い地中生活を終え,成虫になるため地上に出てきたところだったようだ。ただ,歩いている場所が良くない。敷地内とはいえ,車は頻繁に通る場所,無事に渡り切れる可能性は極めて低い。

彼の親が彼を生んだ頃は,ケヤキが並ぶ場所だったのだが,2年前に建物が建ってしまった。運良く出てこられたのはいいが,このままでは・・・。

自己満足であることは百も承知でまた手を貸してしまった。

「また」と言うのは,似たようなことが何度もあって・・・。

車を運転中,サイドミラーに小さなカマキリの幼虫を見つける。しばらく,傍観していたが,60km近い速度で走る車の上で受ける風に必死で耐えている様子が見ていられなくなって,車を路肩に止めて,近くの草むらに・・・とか

家の中や研究室に迷い込んできたトンボやテントウムシなどを外に出してやるために,1時間近く格闘をしてみたり・・・とか

恩返しを期待している訳ではありません,出来れば天寿をまっとうしてもらえれば願います。
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もう一つのつくば

2006年07月29日 | こよみ・四季・歳時記
今朝は大きな音で目が覚めた。

夏空に響く号砲,運動会?ムクドリ避け?なんて思いつつ重い身体を起こした。

お昼から午後にかけても何度か,大きな音でドーン,ドーンという音が聞こえていて,どっかでお祭りでもあるのかな?なんて思う。お隣の牛久市は,今日明日が河童祭り。とはいえ,こんなところまで号砲が聞こえるものなのか・・・。

日が暮れ,ゴーヤチャンプルを作るためゴーヤのワタ抜きを初めても,やっぱり音が聞こえる。最近,近所に集まり出したムクドリが本当にパニックに陥って,何とも騒然とした感じ。夜になっても聞こえるとなると,ヒカリモノ好きの自分的には,音の出所が気になる。

ってな訳で,作りかけの夕食をほっぽり出して,修理したての自転車にTシャツ,短パン,突っかけで跨り,音の聞こえる方へ・・・。

近くの大通りまで出てきた時に,ほどなく音の正体は分かった。

花火である。

至極納得する反面,自宅から500mも離れていない場所で,大きな花火が打ち上げられていることに唖然。“一体何事?”と思い,さらに近付いてみる。スターマインのような派手な連続花火はないものの,ちゃんとした4号玉が等間隔で打ち上げられている。周辺には,自分と同じく“何事と?”と思った近くの住人と,たまたま,花火が上がっているのを目撃した人が集まってきていた。

打ち上げ場所は何処?と思いながら,花火の周りをぐるぐると回っていると,今度は祭り太鼓の音が聞こえてきた。私の住む学園地区に接する苅間という集落。普段は,職場への近道として利用させてもらっている感じの場所だが,今日はその抜け道も閉鎖,八坂神社の境内に明かりと出店が並ぶ。300年以上の歴史を持つ苅間八坂神社の祭礼。

毎年,花火をあげていたのかどうかは分からないが,個人的には今年が最後になるのではないかと思った。苅間集落は,つくばエクスプレスの開発地である葛城地区と学園地区に挟まれた旧集落。なかなか埋まらないつくばエクスプレス沿いの宅地開発にあって,ここだけは別格,あっという間に沢山の家が建った。この勢いでいけば,今回花火が上がっていた場所も,来年には・・・。

思わぬ形で観ることになった,この夏初めての花火。学園都市に住む住民や新しい開発地区に移り住んだ住民に“何事?”と思わせ,祭りに誘い出す。研究学園都市と呼ばれる「つくば」のもう一つの顔,300年以上の歴史を持つ「筑波」の意地のようなものを感じた。

してやられた感も含めて,心地のいい一日でした。
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今年も咲きました

2006年07月19日 | 朝顔・金魚・花・園芸・ アクアリウム
各地で梅雨の集中豪雨の被害が出ているようですが,皆さんのお近くは大丈夫でしょうか。

梅雨明けはもう少し先のようですが,我が家のベランダでは,先日紹介した朝顔選手が今年も花を咲かせてくれました。薄水色の曜白(中心から筋状に白い模様が入る品種)は,我が家のベランダではお馴染み(4,5年前に買って植えた種が上記の品種で,その種を蒔いているため)。朝顔はやっぱり青系が涼しくていいとは思うのですが,毎年だと,ちょっぴり冒険もしたくなります。来年あたりは,思い切って赤色とかの朝顔を咲かせてみたい気もします。

→ この夏一番のベストショットを撮ったので,画像を差し替えてみました(060730)

→ いやはや今朝は十八輪乱れ咲きです(^^)(060813)
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自炊ブーム

2006年07月18日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
料理は昔から嫌いではない。

ただ,やっぱり疲れて帰ってくると,面倒なので外食や出来合いのものが多くなる。波があって,急に凝り出す時期が来ることがたまにあるのだが,最近,ちょっと大きめの波が来ている,自炊ブームです(笑)

健康面を気にしてというのもあるのだが,やり始めると単純に楽しい。最初は,大学に入学し一人暮らしを始めた頃に買った料理本を引っ張り出してきて,一つずつ試している感じだったのですが,勢い余って,新しく「人気の100円おかず431」なんてタイトルの新しい料理本まで購入する始末。波なので,また引いていってしまうかも知れませんが,しばらくはこのブーム続きそうです。

ちなみに写真のおかずは,なすの煮浸し,ぴりっと辛くてなかなか美味しかったです(^^)
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涼を求めて

2006年07月15日 | 朝顔・金魚・花・園芸・ アクアリウム
梅雨も明けないうちから連日の猛暑が続いていますが,いかがお過ごしですか?私はちょこっとクラクラきております。クーラー以外の涼を求めようと,清涼飲料水のおまけの風鈴をベランダに吊してみたり,打ち水を試みてみたりしてみたものの・・・。まさに焼け石に水,やはり文明の利器に頼るしか・・・。

そういえば,我が家には涼をもたらしてくれる可愛いやつがいると思い,水槽を覗いてみたら,涼しげに水槽の中を泳ぐ・・・,と思いきや,必死の形相で定位置(餌の投入位置)目掛けてジャンプ&ダイブ(^^;魚版のラグビーを見ているようで,暑苦しいたらありゃしない。彼らに「涼」を求めた私が愚かでしたと,観念して餌をあげる始末。まあ,可愛いことには変わりありませんが。

今回の写真は,青文魚の「青羽(セイハ)」。うちにいる3匹の中では一番大きく,一番活発。青文魚は,青みががかった銀色の体色が特徴なのですが,成長するとお腹の部分が白くなり,青銀と白のツートンになるものがいて,そうなったものは「羽衣」と呼ばれます。
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メロン王国

2006年07月13日 | 日本酒・ワイン・酒・食材・旬
問題です。日本一のメロンの産地は何処でしょう?

答えは,茨城県。

作付面積,収穫量ともに日本一。そう「いばらき」は,知られざるメロン王国なのです。特に生産量が多いのが,果肉が緑色をしたアンデスメロンと,赤色(オレンジ色)のクインシーメロン,その他にもオトメメロン,タカミメロン,ルピアレッドメロン,キンショウメロン,ホームランメロン・・・,とメロン尽くし。

こんなに品種が乱立している果物も珍しいのではと思う。

一昔前までは,メロンは高級果物。何とか庶民の食卓に上ることが出来たのは,手頃な価格のノンネットメロン(網のないメロン)のプリンスメロンぐらいでしたが,今はそんなことありません。茨城県で多く生産されているアンデスメロンやクインシーメロンは,1個500~1000円程度,手軽な価格でネットメロンが楽しめるようになっています。

ちなみに高級メロンの代名詞になっているマスクメロン。正確にはマスクメロンという品種は存在しません。マスクメロンとは,musk(麝香)のような強い芳香を持つメロンの総称で,日本でアールスメロンが有名です(夕張メロンもアールス系の品種です)。

写真は,四国の祖父から送ってもらったアムスメロン,しっかり寝かしたこともあって,甘さと瑞々しさのバランスが絶妙,美味しく頂きました。

最後にまた問題です。手頃な価格のネットメロンの代表選手であるアンデスメロン,その名前の由来は何でしょう?
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蝉初めて鳴く

2006年07月12日 | こよみ・四季・歳時記
青空はしばらく見ていない気がするが,水溜まりが出来るほどの雨も久しく経験していないような気がする。そんなはっきりしない梅雨の中でも,夏の気配をしっかり感じている方がおられるようで,今日,今年初めて蝉の声を聞きました。ちょっと控えめなアブラゼミ君でしたが,本格的な夏の到来を予感させるには十分(^^)今年も暑い夏になりそうです。
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七夕の節句

2006年07月07日 | こよみ・四季・歳時記
年が明けてから五節句について,ずっと触れてきましたが,今回は四つ目「七夕の節句」。「たなばた」ではなく,「しちせき」と読む。

関東地方は,今年も曇天の七夕で,ベガ(織姫星)もアルタイル(牽牛星)も観ることは出来ませんでした。子供の頃から思っていたことなのですが,梅雨の最中にある新暦の「七夕」はかなり意地悪。一年に一度の機会を,何も一番雨が降る可能の高そうな日にしなくても・・・と思う。ってな訳で,星に願いは,今年も一ヶ月後の旧暦の七夕にしようかと思います。

写真は,恒例になりつつあるベランダ朝顔。昨日・今日は「入谷の朝顔市」でしたが,こちらはもうしばらくかかりそうです。
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千年の時を越えて

2006年07月01日 | ちょっといいとこ,いい景色
一関市本寺地区。岩手県の南西部,奥州藤原氏が栄えた場所として有名な平泉のすぐ南に位置する。写真を見ただけでは何の変哲もない普通の農村のだが(遠くに見えるのは“イグネ”と呼ばれる屋敷林),この地区,2年後,平泉とともに世界遺産登録を目指している。本寺地区が普通の農村ではない理由は「陸奥国骨寺村絵図」という2枚の絵図にある。

→ 本寺地区地域づくり推進協議会

→ 一関市博物館(骨寺村荘園遺跡 紹介ページ)

絵図が書かれた頃の区割や水路網,イグネ,社寺等,中世荘園の構成要素が今も当時の面影を遺しており,歴史的・文化的な面から高くと評価されている。

印象的なのは,約30年前に撮影された空中写真と現在の空中写真を比較しても,ほとんど変化が見られないこと…。私がよく訪ねている新潟の農村であっても,大きくは変化しており,伝統や歴史性は,決して形態的な特徴だけに表れるものではないと感じていたが,本寺地区に来てみて少し分からなくなった。

曲がった水路や農道,非整形な区画…。

高齢化・過疎化が進む地区において農業を続けていくこと,歴史性を有する空間的な特徴を維持していくこと,両立と折り合い,難しい問題が横たわっている。
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